...しかしもう意気地(いくじ)のない彼には誰一人好意を示すものはいない...
芥川龍之介 「少年」
...意気地(いくじ)なく草山を逃げ下(くだ)って行った...
芥川龍之介 「素戔嗚尊」
...意気地(いくじ)もなく捕虜(とりこ)になって...
泉鏡花 「海城発電」
...意久地(いくじ)なしだとも思ひます...
伊藤野枝 「背負ひ切れぬ重荷」
...ここからでていくじゅんびに取りかかった...
ハーバート・ジョージ・ウエルズ 海野十三訳 「透明人間」
...いくじがないねえ...
江戸川乱歩 「超人ニコラ」
...考(かんが)えれば意気地(いくじ)が無(な)いものさ...
アントン・チエホフ Anton Chekhov 瀬沼夏葉訳 「六号室」
...かれは郁治(いくじ)にあてて...
田山花袋 「田舎教師」
...「何で自分はこんなに意気地(いくじ)がないのだろう...
近松秋江 「うつり香」
...思わずいくじのないお辞儀を一つしてここを出た...
寺田寅彦 「花物語」
...それをなし得ない人は意気地(いくじ)がないと思う人や...
羽仁もと子 「親子の愛の完成」
...もっとも落ちてからあそこへ転がっていくじゃないかとおっしゃるかもしれませんが...
平林初之輔 「五階の窓」
...松木(まつき)も箕作(みつくり)も私に意気地(いくじ)がないと云(いっ)て頻(しき)りに冷(ひや)かすけれども...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...意久地(いくじ)なく所帯染(しょたいじ)みて了い...
二葉亭四迷 「平凡」
...この横柄な支配に意気地(いくじ)なく屈してきた...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「ウィリアム・ウィルスン」
...ねえさんの毛糸編みの内職の金で勉強するいくじなしだ...
三宅花圃 「藪の鶯」
...根っからいくじのないのサ...
三宅花圃 「藪の鶯」
...意気地(いくじ)もなく泣いていた...
矢崎嵯峨の舎 「初恋」
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