...荒あらし霞の中の山の襞この一句のほかにうす黄なる落葉ふみつつやがて來し河のべ原の白き花かも 南部修太郎いかばかり君が歎きを知るやかの大洋の夕べ潮咽ぶ時 南部修太郎しらじらと蜜柑花さく山畠輕便鐵道の歩みのろしも 菊池 寛と芥川が書いてゐる...
小穴隆一 「二つの繪」
...いかばかり醜い場面の中に暮らしているかを耳にすると...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...いかばかり強烈なものであろう...
中井正一 「美学入門」
...いかばかり肝胆(かんたん)を砕いているかは御存じの通り...
中里介山 「大菩薩峠」
...あまたるきにすのにほひもそこはかとなきはまきたばこの烟さへ夜汽車にてあれたる舌には侘しきをいかばかり人妻は身にひきつめて嘆くらむ...
萩原朔太郎 「純情小曲集」
...見すてて我れ今故郷(こきよう)にかへらば残れる身の心ぼそさいかばかりなるべき...
樋口一葉 「ゆく雲」
...いかばかりかはあやしかりけむを……」と更級日記は書き出されてゐる...
堀辰雄 「姨捨記」
...いかばかり美ならずや! 誰人ぞ朦朧式などゝ云はむ? めでたくも亦いと稀なるわが手腕に我ながら感嘆の声を挙げて止まず――と実はもつと沢山に写して来たのですが斯くの通り記事満載の結果全部を挙げて此処に掲載し得なかつたのはかへす/″\も残念の極み果なし...
牧野信一 「〔編輯余話〕」
...いかばかりそのころの都人士に花やいだ光りを強く投げたことだらう...
正岡容 「大正東京錦絵」
...彼がわずかに王政維新の盛典に逢(あ)うを得たるはいかばかりうれしかりけむ...
正岡子規 「曙覧の歌」
...この苦痛は果していかばかりであろう...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...いかばかりか嬉(うれ)しゅうございます...
三上於兎吉 「艶容万年若衆」
...いかばかりであったろうぞ! 三斎の意をうけた同類が...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...資料の欠乏にはいかばかり苦しめられたかしれない...
三上義夫 「数学史の研究に就きて」
...先生の御作によりてこの年月いかばかり心なぐさみしかを聞(きこ)えあぐる機會のあらば嬉しからんと十年(ととせ)に過ぎて思ひて變らず...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...眼見若為憐(めにみていかばかりおもしろからん))」こう言うのに驚いたはずであるが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...いかばかり自由になだらかに作られているであろう...
柳宗悦 「工藝の道」
...いかばかり恐ろしげなお気もちで通られたことか...
吉川英治 「新書太閤記」
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