...」如來の聲はひくいかすれ聲であつた...
太宰治 「陰火」
...とても固いするめを食ったものだから」わざと押し潰(つぶ)しているような低いかすれた声であった...
太宰治 「ダス・ゲマイネ」
...肯定しないかするかという社会判断にあるのだ...
戸坂潤 「挙国一致体制と国民生活」
...眼に見えぬくらいかすかに身震いをしていた...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...」彼女はほとんど沈黙にも等しいかすかなやさしい笑いをもらしていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...扉を開くか開かないかすることにした……...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...非常に高く空を飛んでゆく渡り鳥の一群の弱いかすかな鳴き声が聞こえるばかりだった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...捕虜のあたりに何か鋭いかすかな音が聞こえるように思った...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...鋭いかすかな音がして...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...気のせいかすつかり変つてゐる...
永井荷風 「買出し」
...専門として独立する価値があるかないかすでに疑問である...
夏目漱石 「作物の批評」
...荒いかすり――その頃は漸(ようや)くはやりだしたばかりだと思った――大島紬(つむぎ)を着て写っていた...
長谷川時雨 「大橋須磨子」
...うまいかすだわね」菓子屋のねえさんは...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...焼酎(しょうちゅう)で洗われた傷口の疼(いた)みなどもいつかの夢のように遠いかすかな記憶であった...
本庄陸男 「石狩川」
...石油罐(せきゆかん)に客の食いかすがあるから...
山本周五郎 「季節のない街」
...よっぽど胆が太いかすれっからした女なんだね」おせんは自分でも知らずに...
山本周五郎 「柳橋物語」
...藍屋町(あいやまち)の藍滓(あいかす)が油のように浮いて...
吉川英治 「江戸三国志」
...阿能局なる女性が信長の側にいたかいないかすら疑問視された...
吉川英治 「新書太閤記」
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