...「いい気味だ!」僕の心は...
岩野泡鳴 「耽溺」
...まるで、噴水のように涙がわき出るぞ、いい気味だ...
江戸川乱歩 「影男」
...いい気味だわ...
太宰治 「新釈諸国噺」
...一寸いい気味だな...
辰野隆 「二人のセルヴィヤ人」
...「検挙(あげ)られたんですとさ、川村が」「何時(いつ)だ、昨日か?」「昨夜(ゆうべ)ですとさ、いい気味だね、畜生、恩知らずが、昨夜(ゆうべ)ひどい目に逢わしたんだってさ」「フーム」利平は、グッと頭部の痛みが、除かれたように瞬間感じたのである...
徳永直 「眼」
...いい気味だいい気味だ...
中原中也 「亡弟」
...その甚助が殺されているんだ」「いい気味だ」「その殺された甚助の後を追って...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...――いい気味みたいなもので」梯子を降りた八五郎は囁(ささや)きました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...いい気味だ...
林芙美子 「新版 放浪記」
...いい気味だよ...
葉山嘉樹 「乳色の靄」
...いい気味だ...
広津柳浪 「今戸心中」
...「どうもいい気味だね...
宮沢賢治 「クねずみ」
...少しいい気味だ、うちへ来ない罰(ばち)よ」「今晩から来てよ、あの婆さんなかなか要領がいい...
宮本百合子 「明るい海浜」
...東條たちにたいしていい気味だとおもうのはまちがっている...
宮本百合子 「新しい潮」
...」「出掛けに社の方が持っていらしったお金ある筈よ、まだ、状袋にはいったまんまのお金だわ、お出しにならなかったら、からだじゅう調べるわよ、怖いでしょう、さあ、いい子だから、お手々あげてお襦袢(じゅばん)にポケットがついていて、そこにちゃんとお金はいっている筈よ、ほら、ご覧なさい、こんなにずっしりと状袋が重いくらいだわ、これ、みんな戴いとくわ、そしたらあの人にあげたお金のことなんか、もう言い出さないから、いい気味ね、べそを掻いたみたいな顔をしているわ、あたい、これで先刻から詰っていたものが、ぐっと一ぺんに下がっちゃった...
室生犀星 「蜜のあわれ」
...私は悶絶直前の掻き廻しにいい気味にもげんなりして寝台から下りた...
室生犀星 「われはうたえども やぶれかぶれ」
...(いい気味!)と...
吉川英治 「江戸三国志」
...いい気味(きび)だ...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
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