...あれ以来というものは...
海野十三 「赤耀館事件の真相」
...どういうものかあれ以来急に気が弱くなってしまった...
海野十三 「什器破壊業事件」
...妙子があれ以来その男を思いつづけていたとしたら...
江戸川乱歩 「恐ろしき錯誤」
...あれ以来日夜良心にせめられて...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「鉄の処女」
...あれ以来はじめての事かも知れない...
太宰治 「津軽」
...あれ以来今日まで...
中里介山 「大菩薩峠」
...ところで、あれ以来、私のほうでは何も変っていないんだよ...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...あれ以来小松は落合の邸で三十年もハムレットになりきったまま生きていたんだ...
久生十蘭 「ハムレット」
...あれ以来一度だつて来やしないわ...
三好十郎 「疵だらけのお秋(四幕)」
...(即ち曽ての新劇人達の中で、あれ以来、映画でござれ芝居でござれ、金にさえなれば、そして少しでも多い金にさえなれば、その余の事はどうでもよいと言う「お役者根性」になった者達がいる...
三好十郎 「俳優への手紙」
...もうあれ以来軽率に感情を告げたりすることもなく慎んでいるのである...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...あれ以来ずっと欠かさず続けられていた...
山本周五郎 「菊屋敷」
...「しッ……」と雲霧はその声を制して、「どうだ、拵(こし)らえはうまかろう」「まったく、それじゃ分る筈がない、しかし、何時から江戸へ戻っていたのじゃ」「おめえと同じ時に、天童谷から這い上がって、あれから中仙道を下総(しもうさ)の方へ突ッ走っていたのだが、どうも弱ったことになったよ」「へえ、何をそんなに弱っているので」「親分の身だ」「日本左衛門様の?」「ウム、甲州で打合せをした事が、あれ以来、すッかり行き違いになって、鹿野山(かのうざん)へ行ってみても、親分の立廻った様子はねえんだ...
吉川英治 「江戸三国志」
...「父の仇、曹操を亡(な)くさぬうちは」と、馬超はあれ以来、蒙古族の部落にふかくかくれて、臥薪嘗胆(がしんしょうたん)、今日の再興に励んできたのであった...
吉川英治 「三国志」
...うわさに聞けば代官の萩原年景は、あれ以来、帯も解かず焼け跡に立って、大工や左官たちを督励し、またたくうちに先に役所のほうを建て直し、焼け失った書類を再調したり、領内の政治一新に心がけて、(すこし、あのお代官、このごろ変だぞ)といわれるほど、以前とはまるで態度がちがってきたということであった...
吉川英治 「親鸞」
...それは何かというと、あれ以来、世阿弥の様子がにわかに生々(いきいき)としてきたことだ...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...義経はその後、九郎御曹子と称(よ)ばれて、家族の一員となり、また、幕将の端に随身して、明け暮れ、兄の側近くいるようではあったが、あれ以来、兄とも弟とも、親しく呼び交わしたこともなかった...
吉川英治 「源頼朝」
...あれ以来、どっちも自分の意見を曲げないのである...
吉川英治 「宮本武蔵」
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