...あれ以来この大垣(おおがき)もがらりと容子(ようす)が違ってしまいましたが...
芥川龍之介 「疑惑」
...そのわけは、あれ以来、雪子学士の幽霊が町へしばしば現われて都民をおどろかせるのであった...
海野十三 「四次元漂流」
...あれ以来碁石もフッツリと手にせられず...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...あれ以来空家になっている旧シュトルツ家の境界の金網の方へ行って...
谷崎潤一郎 「細雪」
...先年諏訪因幡守殿(すわいなばのかみどの)が人足どもに困らせられたという渡しはこれか」「あれ以来...
中里介山 「大菩薩峠」
...あれ以来、たよりのなかった砂地省造が、一敗地に塗れた様子は新聞の商況面で知れた...
長谷川伸 「奇術考案業」
...あれ以来、心に暗雲が垂れ、うつうつした気分で、何もかも霞んで来ました...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「謎の四つ指」
...あれ以来の、ひとりの自分の眼に映ずる様々な風景が、夢ともなく、現実ともなく、一つ一つの額枠に収つて、新奇に私の胸に影響してゐるのを知つた...
牧野信一 「ゾイラス」
...あれ以来はぼんやりとしておしまいになりまして...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...あれ以来ずっと欠かさず続けられていた...
山本周五郎 「菊屋敷」
...……そしてあれ以来はじめて二人はその晩いっしょに飲んだんだが...
山本周五郎 「陽気な客」
...あれ以来、パリには罷業が頻発して来た...
横光利一 「旅愁」
...あれ以来たいがいな日は...
吉川英治 「江戸三国志」
...あれ以来の日は空しく過ぎておりました...
吉川英治 「江戸三国志」
...……どうもあれ以来...
吉川英治 「大岡越前」
...この笛を携(たずさ)えてゆけば、お疑いもあるまいし、又、姫さまの居所をたずねるにも、何かの便りになろうというお考えで、石田大七殿へ、お預けなされたのだそうでございます』『そうか……』と、八雲は、あれ以来毎日、思いつめている三郎進の姿を、今も濃く瞼に描いているように、『――してお手紙は』『これに』萩乃は窓を閉めて、なお屋敷の庭や次の間なども注意ぶかく見まわしてから、帯の間に秘(かく)して来た密書を、そっと、主人の手に握らせた...
吉川英治 「篝火の女」
...譴責は解かれたものの、あれ以来、幕閣(ばっかく)の上司たちにとって、多門伝八郎の存在は、決して快いものでなかった...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...二武蔵という名は、彼の胸に、あれ以来、忘れ得ないものになって深く刻まれていた...
吉川英治 「宮本武蔵」
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