...あれ以来永いこと病室に保護されていた...
海野十三 「宇宙尖兵」
...黒川は、あれ以来、ずっと屋敷の一室に、呻吟(しんぎん)しているのであった...
海野十三 「爆薬の花籠」
...あれ以来僕の信念に変りはないのです...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...小林の談(はなし)によって想像されるあれ以来のお柳は...
徳田秋声 「爛」
...「あれ以来、あなたがどんなことをなすっても、わたし驚きゃしません、当り前だと思いますわ...
トルストイ 米川正夫訳 「クロイツェル・ソナタ」
...しかしあれ以来妻はそんな顔をするのをやめた...
二葉亭四迷 「嫉妬する夫の手記」
...あれ以来彼は、自分の顔にぢぢッと焼きつけられた烙印を感じた...
北條民雄 「青い焔」
...あれ以来彼とA子とは親しく往来する仲になつてゐたが...
牧野信一 「風媒結婚」
...あれ以来岡倉門下の多くの秀才が...
正宗白鳥 「月を見ながら」
...あれ以来一度だつて来やしないわ...
三好十郎 「疵だらけのお秋(四幕)」
...喜助はあれ以来バクチの方はフッツリ断って大工の仕事に身を入れて稼いじゃくれましたがね...
三好十郎 「樹氷」
...あれ以来はぼんやりとしておしまいになりまして...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...あれ以来どんなことがあっても半之助のことは口にせず...
山本周五郎 「初蕾」
...あれ以来それが初めてで...
山本周五郎 「山彦乙女」
...この笛を携(たずさ)えてゆけば、お疑いもあるまいし、又、姫さまの居所をたずねるにも、何かの便りになろうというお考えで、石田大七殿へ、お預けなされたのだそうでございます』『そうか……』と、八雲は、あれ以来毎日、思いつめている三郎進の姿を、今も濃く瞼に描いているように、『――してお手紙は』『これに』萩乃は窓を閉めて、なお屋敷の庭や次の間なども注意ぶかく見まわしてから、帯の間に秘(かく)して来た密書を、そっと、主人の手に握らせた...
吉川英治 「篝火の女」
...二武蔵という名は、彼の胸に、あれ以来、忘れ得ないものになって深く刻まれていた...
吉川英治 「宮本武蔵」
...「おう、加山か」「羅門先生には、きのう、江戸表の方へ街道をお急ぎとお見うけいたしましたが、どうして、お戻りなされたので」「貴公こそ、どうしてここへ来ているのだ」「はい、拙者は、あれ以来、奉行所へ戻らずに、遂に、郁次郎の足跡を見つけて以来、彼の影を離れたことはありません」「では、郁次郎がこの島へ来ていることを、貴公はもう知っているのか」「そのために、早速、こんな姿に化けているわけです」「ご熱心だな」と、言ったが、羅門には、ちょっと、自分の功をさらわれたような不快さが、軽く走った...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
...方丈(ほうじょう)様へお縋(すが)りして、ずっと、あれ以来、身を匿(かくま)っていただいておりましたのです」「アア...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
ランダム例文:
行くところまで行った 叛臣 採石場
便利!手書き漢字入力検索