...今申す通りの性格の人であるから金持ちでありようがない...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...私をそだててくれもしない母親なんてありようがないのだし...
林芙美子 「新版 放浪記」
...どんな関係がありようもないじゃないかね」波田は...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...万和が涙片手にありようを話すと金三郎は位牌を手のなかに抱き...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...事件(コト)のありようは元すえまで...
久生十蘭 「金狼」
...手の施しようなどとてもありようはなかった...
久生十蘭 「重吉漂流紀聞」
...ありようを話すと半兵衛は...
久生十蘭 「重吉漂流紀聞」
...ありようはどういう事だったんです」印東は下素っぽく舌なめずりをして...
久生十蘭 「魔都」
...ありようは地形もしかと存ぜぬわれら――ご承知下さるか?」無論それに異論のあろう筈(はず)はない...
本庄陸男 「石狩川」
...社会のありようを告白してもいるのである...
宮本百合子 「異性の間の友情」
...あなたの目つき、顔つき、肩のありよう、そういうものが、感覚的に苦しい...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...現実のありようについての疑問もとりのけられてはいなかったのです...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...今の流行作家というものの映画俳優的ありようによるのです...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...小野宮吉さんの家庭はその生活のありようも知っているから...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...作家として自分の内部的なもののありようを見きわめるという意味で...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...と云やあ立派そうですが、ありようは、こつちが時代おくれになつてしまつたんですよ...
三好十郎 「肌の匂い」
...本家でなければ昔からの系図はありようがない...
柳田国男 「家の話」
...ありようの意見を申し述べてもらいます」しばらくは息苦しい沈黙が広間を占めていた...
山本周五郎 「日本婦道記」
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