...ああ、ありがたい、眼が見えだすなんて」これを聞いていたパイクソンは、「おお、するとこれは、さっきモルフィス船医長の処方(しょほう)でこしらえた薬がききだしたんだな」と、うれしそうにいった...
海野十三 「海底大陸」
...ありがたいことにはもうひとりの黒装束が...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...それはありがたい...
田中貢太郎 「岩魚の怪」
...私は先生の詩ばかり読んでおりますわ)(それはありがたいですね...
田中貢太郎 「水郷異聞」
...旦那が載ってくださると云うぜ」「そいつはありがたいや」籠舁は肩をかえて呼吸杖(いきづえ)を持ちなおした...
田中貢太郎 「山寺の怪」
...早昼食にして芋麦飯数碗、おいしい/\、ありがたい/\...
種田山頭火 「一草庵日記」
...よく寝た、ありがたい、ありがたい...
種田山頭火 「其中日記」
...ありがたいたより(四有三さんから...
種田山頭火 「其中日記」
...ありがたいものであるか...
種田山頭火 「其中日記」
...さびしいな、こらへきれないで出かける、Mで酒を、Kで煙草を借りて戻る、ありがたい...
種田山頭火 「其中日記」
...あゝ友はありがたいかな...
種田山頭火 「其中日記」
...帰来無別事雑草茫々浮塵寂々中国のよろしさありがたい人情六月五日曇...
種田山頭火 「旅日記」
...湯が沸いてるなら、濃くして頼むよ」「いやなことだ」と、お梅は次の間で茶を入れ、湯呑みを盆に載せて持って来て、「憎らしいけれども、はい」「いや、ありがたいな...
広津柳浪 「今戸心中」
...柴田 (それまで飲むのを忘れて手に持っていたコップの水を一息に飲んで、しばらく黙っていてから)……じゃまあ、言うが――……みんなの気持は、ありがたい...
三好十郎 「廃墟(一幕)」
...――このとおりわたしはありがたいことには...
室生犀星 「しゃりこうべ」
...ありがたい気持のものに見えた...
夢野久作 「斜坑」
...ありがたい大慈の奉行(ほうこう)に勤めさせていただいたものであると...
吉川英治 「親鸞」
...われわれ局外者にとってはこの章の要領を得た叙述がはなはだありがたい...
和辻哲郎 「孔子」
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