...今日にも館よりの内使が見えるかも知れないに手古奈の心があやふやでは困る...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...加藤巡査の報告もあやふやになり...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...この世論(社会も亦)というものこそ最も捉え難いあやふやなものなのである...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...」吉村があやふやな返事で打消そうとしてるのを...
豊島与志雄 「鳶と柿と鶏」
...記憶がもっとあやふやだったらいいのに...
マリー・ルイーズ・ド・ラ・ラメー Marie Louise de la Ramee 荒木光二郎訳 「フランダースの犬」
...これはまた随分あやふやな定義で...
中里介山 「余は大衆作家にあらず」
...今まであやふやに不精不精(ふしょうぶしょう)に徘徊(はいかい)していた惰性を一変して屹(きっ)となるには...
夏目漱石 「坑夫」
...あやふやな番地を教えてくれたために...
林芙美子 「貸家探し」
...どんな顔をしていたかあやふやだ...
久生十蘭 「だいこん」
...結婚と名づけるあやふやな座業をあてにせずに...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...病的なはにかみとあやふやとに苦しめられている男でした...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...此のあやふやな境遇(きやうぐう)を脱けて見やうじやないか...
三島霜川 「平民の娘」
...あやふやな後宮の地位を与えられているようなことは...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
......
室生犀星 「愛の詩集」
...二人の説がどちらも本物にふれないあやふやでけりがついてゐた...
室生犀星 「渚」
...あやふやに言ったが受けとる方では...
室生犀星 「われはうたえども やぶれかぶれ」
...しかもきわめてあやふやな根拠によってこじつけられる徳*である...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...いや香(こう)よりも匂いのたかい女脂(にょし)の薫(かおり)がふんふんと如海和尚の打振る鈴杵(れいしょ)もあやふやにし...
吉川英治 「新・水滸伝」
便利!手書き漢字入力検索