...横に広いあと口に東京胞衣(えな)会社と書いたものだった...
芥川龍之介 「年末の一日」
...あと口をつぐんだ...
梅崎春生 「狂い凧」
...三津子はあと口籠った...
海野十三 「地獄の使者」
......
高見順 「死の淵より」
...昼の「大久保」も「青春」もふき出す程のふざけ、あと口よからず...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...大西を叱りすぎてあと口悪し...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...が、あと口は、たしかにあっさりしてゐる...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...本版のはじまりの方で、我トチリ、何秒か穴のあくことあり、あと口わるし...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...あと口の悪いことなり...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...一歩進んで織子を見る)織子 …………(ああと口の中で言い...
三好十郎 「冒した者」
...弱つたなあと口の中で言つて仕方なくハーモニカを二吹三吹する)ア...
三好十郎 「妻恋行」
...「すると、あっしがその切をぬすんで、袋の中へ入れといたっていうんですか」「小舟町の親方がゆうべ呼ばれて、これだけの話を聞いた、そして、よそへは決してもらさないが、出入りは止めると云われた」栄二はなにか云いかけたが、和助は手をあげてそれを制止し、まあ聞けといって続けた、「――親方は小舟町へ帰って考え、おかみさんに相談した、おめえがそんなことをしようとは信じられねえ、なにかの間違いだろうと話しあっているうちに、七年か八年まえのことがでてきた」「七年か八年まえのことって」「思いだしてみろ」と和助が声を低くして云った、「――おれもすっかり忘れていたが、親方の手紙を読んで思いだしたぜ」栄二は暫(しばら)くけげんそうな顔をしていたが、やがて、とつぜん平手打ちでもくったように、大きく眼をみはり、あと口をあいた...
山本周五郎 「さぶ」
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