...屠蘇(とそ)の盃(さかづき)へ口をあてて...
芥川龍之介 「東京小品」
...あてのない大連行きだけに...
井上貞治郎 「私の履歴書」
...船は碎け、筏は崩れ、帆はあれど、めあてなく、波のまにまに、影の夢、青い夢、堰(せき)に裂(さ)け、波に散り、あともない...
上田敏 上田敏訳 「牧羊神」
...いかなる危険をおかしてもこの五日のうちに探しあてるのだ...
海野十三 「暗号数字」
...客は一口それに唇をあてると...
薄田泣菫 「小壺狩」
...隠瀬(このせ)あるいは隠日(こもひ)とでもいふ漢字をあてはめたはうが...
太宰治 「津軽」
...「どれどれ」貞之助は自分の額を妻のにあててみて...
谷崎潤一郎 「細雪」
...」「あんたそこに誰といるのん?」「そら姉ちゃんの知らん人やねん……あてどないしてもあの着物なかったら今晩家い帰られへんよって...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...学生の数も少なかったから図書室などもほとんど我物顔に出入りして手当り次第にあらゆる書物を引っぱり出してはあてもなく好奇心を満足しそうなものを物色した...
寺田寅彦 「科学に志す人へ」
...実は単純なる水力製粉所から出発していたのである」とさえマルクスはエンゲルスあての手紙で述べている...
戸坂潤 「技術の哲学」
...そしてまた口にあてました...
豊島与志雄 「銀の笛と金の毛皮」
...彼ら自身も時々政府からそれをあてがわれることがある...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...代官から言つてよこしたものか?」「はあて...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...ふたたびその皮紙を火にあててみた...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「黄金虫」
...あてら平生はゆるゆるお月さんを見る事もあらへんが...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...あてどもなく二人は歩き廻って夜が更けてから家に帰った...
宮本百合子 「お女郎蜘蛛」
...奥から座布団を持って来て私にあてがうと...
夢野久作 「あやかしの鼓」
...宛字(あてじ)にしても...
吉川英治 「新書太閤記」
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