...心からあてにしていただけに落胆も大きかった...
井上貞治郎 「私の履歴書」
...こんな話をすると人は何と思われるかしれませんが、母は戴きものをすると、水引きは丁寧にほどき、長い棒にあてて、紙でくるくるとまく...
上村松園 「わが母を語る」
...そのタールのついているところを玉太郎の傷口にあてた...
海野十三 「恐竜島」
...人工細胞にあてると...
海野十三 「金属人間」
...買つて配(あてが)つたところで...
薄田泣菫 「茶話」
...あてにして来たらしい教授はひどく失望したようであった...
寺田寅彦 「B教授の死」
...恋というのではよくあてはまらなかった...
豊島与志雄 「反抗」
...男への面当(つらあて)にふいと外へ出てしまつたのだといふ話でした...
永井荷風 「畦道」
...やはり流鏑馬をめあてに行くものと見なければなりません...
中里介山 「大菩薩峠」
...それを藁人形の首のところへあてがうと...
中里介山 「大菩薩峠」
...夜再び床に就いてラヂオなどを聞いてゐる内に變に體に寒氣がし出したので檢温器をあててみると八度一分...
南部修太郎 「日曜日から日曜日まで」
...猛烈な達引と鞘當(さやあて)の中に...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...静岡へいったからとて何の当(あて)があるのではなし...
長谷川時雨 「木魚の顔」
...寝転んで細い革(かは)のバンドを首にあててみたが...
林芙美子 「浮雲」
...そろりそろりと臑皿(すねざら)の下へ手をあてごうて動かして見ようとすると...
正岡子規 「九月十四日の朝」
...それぞれあてたらよかろうにと思う...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...柔和(にゅうわ)で子供ずきな宮内の手当(てあて)が厚(あつ)かったために...
吉川英治 「神州天馬侠」
...これを文学者の隠退所にあてるつもりであった...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
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