...ごくあつさりとであつた...
芥川多加志 「四人」
...続いて新任の挨拶のときに一寸変つた如何にも砕けた気どらない様子であつさりとした話し振りや教師らしい処などのちつともない可なりいゝ感がした...
伊藤野枝 「惑ひ」
...打續く毎夜のあつさに今まで全く氣のつかなかつただけ...
心猿 「荷風翁の發句」
...6.遠慮や氣兼ねはもう此の邊であつさり拔きにしませう...
關口存男 「新獨逸語文法教程解説」
...このあつさりしすぎる訪問客には呆れた樣子で...
太宰治 「お伽草紙」
...あつさり判決されるものゝ樣である...
太宰治 「春夫と旅行できなかつた話」
...(草木塔)・朝早い手を足を伸ばしきる・伸ばしきつた手で足で朝風・いちりん咲いてゐててふてふ・あつさ...
種田山頭火 「行乞記」
...さしみもうまいがちりもうまい、あつさりして、そしてコクがある...
種田山頭火 「其中日記」
...今日も古悪友樹明君、新悪友K君がやつて来て、あつさり飲んだ、ヨタ話がはづんだ...
種田山頭火 「其中日記」
...あつさりしたもんでした」それから...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...彼(かれ)はおつたの前(まへ)に其(そ)の暑相(あつさう)な身(み)を向(む)けた...
長塚節 「土」
...俺も心強いといふものだ」あつさりした口はきゝますが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...薄化粧(うすげしよう)のあつさり物(もの)...
樋口一葉 「われから」
...氷のあつさをしらべるために...
ルイザ・メイ・オルコット L. M. Alcott 水谷まさる訳 「若草物語」
...今日より熱(あつさ)つよく候...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...厚沢辺(あつさはべ)口堀氏手亮碩...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...概して瀟洒(あつさり)と都雅(みやび)であることは他(た)国人の及ぶ所で無からう...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...金泥の仏体にも墨絵の襖絵(ふすまえ)にもカビが生(は)えそうな蒸(む)しあつさである...
吉川英治 「新書太閤記」
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