...『家鴨(あひる)』といふ綽名(あだな)をも矢張三十年近く呼ばれて居る阿部老小使である...
石川啄木 「葬列」
...「何故飛行機なんて綽名(あだな)がついたんだね...
薄田泣菫 「茶話」
...昔はみんなああだったんで...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...それがかえって逆作用を呈して自身に仇(あだ)をなす結果となったことは...
徳田秋声 「仮装人物」
...よく見れば町家(ちょうか)の出らしい婀娜(あだ)なところがあって...
中里介山 「大菩薩峠」
...白耳義(ベルギー)の安達峰一郎(あだちみねいちろう)大使が代って出席する...
新渡戸稲造 「国際聯盟とは如何なものか」
...バラーム・グールと綽名(あだな)された...
オマル・ハイヤーム 'Umar Khaiyam 小川亮作訳 「ルバイヤート」
...何か仇(あだ)めいた匂いがして窶(やつ)れた河合武雄と云ってもみたい女だった...
林芙美子 「新版 放浪記」
...ツと長い睫毛をあげて婀娜(あだ)に睨む真似をする...
久生十蘭 「魔都」
...あだには過さなかつた昔日の自慢話に花を咲かせながら...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...生際(はえぎは)のあだ白く拔上つた...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...下野(しもつけ)芳賀(はが)郡小貝村大字大谷津字加々地下総(しもうさ)猿島(さしま)郡幸島(こうじま)村大字五部(ごへ)字加々道武蔵南足立(みなみあだち)郡江北村字加々皿沼サラはアイヌ語でも...
柳田國男 「地名の研究」
...だあだあ」こう怒ったうえ...
山本周五郎 「百足ちがい」
...あだとなつてここに積まる...
吉川英治 「私本太平記」
...あだなも妙な――九尾亀(きゅうびき)だが――しかし陶宗旺(とうそうおう)という本名もあるからには...
吉川英治 「新・水滸伝」
...樊瑞(はんずい)――あだ名を(混世(こんせい)魔王)李袞(りこん)――あだ名を(飛天大聖(たいせい))項充(こうじゅう)――あだ名を(八臂那(はっぴなだ))という者たちで...
吉川英治 「新・水滸伝」
...仇討(あだうち)などを考えているとは微塵(みじん)見えない...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...波の音、雲のひびき、松かぜの声は、あだかも、厳島内侍をのせた管絃の船が、今夜も、平家のなにがしやら公達などと共に、この岩山のすぐ下あたりを、ゆるやかに、漕ぎ寄って来るような心地もする...
吉川英治 「随筆 新平家」
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