...干し物を竿(さお)に通しもせずにあたふたとあわてて干し物台の急な階子(はしご)を駆けおりてしまった...
有島武郎 「或る女」
...あたふたと博士の研究室を出ていった...
海野十三 「不沈軍艦の見本」
...あたふたと階下へおりていきました...
江戸川乱歩 「奇面城の秘密」
...あたふたと母屋の電話室へ駈け込んで行った...
大阪圭吉 「三狂人」
...ゆきかひの人あたふたと物音のさわがしきかな...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...あたふたと駈(かけ)つけて往く先輩の一人に跟(つ)いて...
田中貢太郎 「雨夜草紙」
...あたふたと帰っていった...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「織成」
...あたふた家を出ていった...
徳田秋声 「あらくれ」
...あたふたと歸つて行つたといふだけのことです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...」背中あわせの、芸人の男女に、田舎女の亭主らしいのが、大きい声で呶鳴(どな)ると、ボンヤリと当もなく窓を見ていた男と女は、あたふたと、恐れ入りながら、バスケットを降ろして蓋をあけている...
林芙美子 「新版 放浪記」
...天幕中があたふたと駆けまわっているのを眺めながら...
久生十蘭 「地底獣国」
...あたふたとドアを開けに行った...
久生十蘭 「肌色の月」
...ハースコートがあたふたと部屋に入ってきて...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部」
...あたふたとして立ちあがつた...
牧野信一 「夏ちかきころ」
...あたふた二階へ上りかかれば...
三宅花圃 「藪の鶯」
...あたふた駈けて来て...
吉川英治 「新書太閤記」
...金蓮はあたふた鏡台へ向った...
吉川英治 「新・水滸伝」
...連れて来い、連れて来い」まもなく、あたふたと、戻って来た番頭が...
吉川英治 「新・水滸伝」
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