...この時われは友の方を打ち見たるに...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...暫くは呆然(ぼうぜん)と打ち見護っていたほどであった...
海野十三 「三人の双生児」
...人々上座の方を打ち見やれば...
高山樗牛 「瀧口入道」
...打ち見たところ、この辺で投げ棄てられた空箱でもないらしい...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...たとえMISS・キャゼリンはお嫌いでも一時の手段としてでもここをなんとか切り抜けてもう少し御滞在になるわけにはゆきませんか?」と無駄とは知りつつも私は力を籠(こ)めて太子の顔を打ち見守った...
橘外男 「ナリン殿下への回想」
...打ち見たところは...
田山花袋 「少女病」
...――打ち見たところまるでわが身の堕落にでも対するような態度をとっていて...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「犬を連れた奥さん」
...打ち見にはやや陰気に思わるれど...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...その祝福のありさまを残らず打ち見やりながら...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...打ち見たところ二十七八...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...打ち見たところ榮養も良く...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...打ち見たところ、傷は何處にもありません...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...打ち見たところは千種十次郎や足の勇と大した違いの無い若さで...
野村胡堂 「笑う悪魔」
...われはあわてて跳(は)ね起きつつモルガンの走り行きたる方角を打ち見やれば...
アンブローズ・ビヤース Ambrose Bierce 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...打ち見る所は保と同年位であった...
森鴎外 「渋江抽斎」
...女は冷やかにそうしたゴンクール氏を打ち見遣った...
夢野久作 「暗黒公使」
...姿は細く、肩は円いが、髪は切下げであるし黒小袖に大小の男姿、打ち見たところ、優しい武家という形...
吉川英治 「剣難女難」
...然し、打ち見た所、平常の腰の刀(もの)とは、確かに違って、寸長な見るからに反打(そりうち)の烈しい刀を横たえては居た...
吉川英治 「夏虫行燈」
便利!手書き漢字入力検索