...僕は誰にもわからない疑問を解こうとあせりながら...
芥川竜之介 「歯車」
...と伏しつ転(まろ)びつ身をあせりぬ...
泉鏡花 「活人形」
...戀のあせりも情の求心も...
今井邦子 「誠心院の一夜」
...人とても、無形の鎖に繋がれて、もがきあせり、泣き、叫ぶは、なお一層憐れなりとて、暫(しば)し見物す...
大町桂月 「層雲峡より大雪山へ」
...魔術で見とほしをつけさせようとあせりましたが...
鈴木三重吉 「ダマスカスの賢者」
...三年ほかないものと覚悟した一つのあせりがもとになってじりじりと苛立(いらだ)っていた...
高浜虚子 「子規居士と余」
...これを取り除こうとあせり出したものと見える...
中里介山 「大菩薩峠」
...七人の異体の知れぬ豪傑のうちの一人があせり出し...
中里介山 「大菩薩峠」
...血眼になって、あせりきって、歯噛みをして、地団太を踏みつづけながらも、どこか心頭の一片に鉄の如きものがあって、あらゆる短気と、焦燥(しょうそう)とを圧えきっている...
中里介山 「大菩薩峠」
...大急ぎで訊いて来い」平次は日頃にも似ぬあせりようです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...三年前にあせりにあせつて出した船が三杯共歸つて來ず...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...セワードとしてはあせり気味の折でもあった...
服部之総 「撥陵遠征隊」
...私は日本に帰りたいことにあせり始めました...
林芙美子 「文学的自叙伝」
...タヌもようやく焦燥気味(あせりぎみ)で...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...しかもあくせくとあせりもせず自然に解決される時を待っていた点で...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...おなつはあせりだした...
山本周五郎 「契りきぬ」
...あせり気味か」不伝は...
吉川英治 「大岡越前」
...勢いその雪辱にあせり気味だった...
吉川英治 「三国志」
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