...あげくの果てに簡単にバラされるなんてのは...
高見順 「いやな感じ」
...……あげくの果てに...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「熊」
...あげくの果てにカードをよく切ってから...
ツルゲーネフ 神西清訳 「はつ恋」
...あげくの果てには...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...まだ足りないのだ! あげくの果てには...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...あげくの果てに泉にかがんで...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「死の川」
...あげくの果てには有能な仲間を一人犠牲にまでしてやっと探しあてた土地でありながら...
本庄陸男 「石狩川」
...されば悋気(りんき)深い女房に折檻(せっかん)されたあげくの果てに...
南方熊楠 「十二支考」
...――手前の店なども一物もなく没収され、あげくの果てに、妻も娘も、暴兵にさらわれてしまったのです」「むむ...
吉川英治 「三国志」
...糧草の欠乏やら、長期の滞陣に士気は倦(う)み、あげくの果てに、雨期をこえてからおびただしい病人が出たりして来たのである...
吉川英治 「三国志」
...「おい、どうした」と、少し弾(はず)んだ声で慰問すると、牢番同心は、初めて気がついたように、「あ、東儀様でございますか、今し方まで、加山殿と波越殿が、非常にさがしておいでになりましたが」「えっ、では一度ここへ立ち帰ったのか」「はい、戻るとすぐに、身なりもあのままで、よほどなご急用とみえて、ご両所とも町駕(まちかご)を飛ばしてどこへかお急ぎになりました」「はてな? ……そして唖男の行く先は首尾よく突き止めたようか」「まるで目的(あて)が外(はず)れました」「やつ、逃げ失せたか」「いえ、その唖奴は、ご両所の帰るより前に、ひとりでのこのこと伝馬牢に舞い戻って来て、あげくの果てに、ひとりで牢へはいって澄ましこんでおるのです...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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