...一寸経ってあえぐような口調で...
梅崎春生 「日の果て」
...暑さにあえぐ住民がわたしの井戸の水を飲むことかと思われる...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...虎は息苦しそうにはあはあとあえぐのであるが...
寺田寅彦 「映画「マルガ」に現われた動物の闘争」
...序曲のあえぐような息使いで...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...しかも彼のあえぐ胸をしめつける万力(まんりき)は...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...租税にあえぐ土地から放たれた海の上で...
中井正一 「美学入門」
...私のデルフィーヌが貧苦にあえぐなんて! おー!私のフィフィーヌ! お前! 何てこった! 私の手袋は何処だ? さあ! 出掛けよう...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...「貴方どうなさったの?」「私には貴女のお父さんのあえぐ声が聞こえるんです」彼は怒りをにじませながら答えた...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...……そういうぐあいに、丼や蓋物(ふたもの)を持った面々が四列つなぎになって並んでいるのを、かきわけるようにして前へ泳ぎだし、番衆に押しもどされてすごすご後列へもどって行くが、すぐまた出てきて逆上したように、お氷を、お氷をとあえぐ、四十二三の浪人ていの男...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...あえぐような日々が延々と続いた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「死の川」
...「さよう――辰巳」と戸田老人があえぐように答えた...
本庄陸男 「石狩川」
...そして押しつけられたあえぐような声で...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ルイスヒェン」
...あえぐようにいいました...
ルイザ・メイ・オルコット L. M. Alcott 水谷まさる訳 「若草物語」
...しかしだね……(あえぐ)その...
三好十郎 「冒した者」
...と――やがて次郎のあえぐ道が...
吉川英治 「江戸三国志」
...塗炭(とたん)の苦しみにあえぐを見ては...
吉川英治 「三国志」
...あえぐことのみ多い生活のうちにも清泉に息づく思いができるというものであろう...
吉川英治 「親鸞」
...混濁の汚海(おかい)にあえぐ愚かな今の僧人よ! 衆生よ!綽空は...
吉川英治 「親鸞」
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