...無愛嬌(ぶあいきょう)だとか...
高神覚昇 「般若心経講義」
...お客への愛嬌(あいきょう)に女の子をひとり雇ったり致しましたが...
太宰治 「ヴィヨンの妻」
...「まだおあがりになります」それは愛嬌(あいきょう)のない聞く者をして反感を起させる詞(ことば)であった...
田中貢太郎 「港の妖婦」
...思うにそれは此の女の生れつきの愛嬌(あいきょう)なのかも知れない...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...愛嬌(あいきょう)のある丸顔に笑(え)みを漂(うか)べて...
徳田秋声 「新世帯」
...風呂へ入っている庸太郎の方へも何か愛嬌(あいきょう)を振りまいていた...
徳田秋声 「仮装人物」
...顔艶(つや)のよい愛嬌(あいきょう)笑いのある美しい女で...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...その学者であって愛嬌(あいきょう)のあるブルムール嬢すなわちイノサント長老は...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...「ええ」と出来るだけ愛嬌(あいきょう)のない返事をした...
夏目漱石 「坑夫」
...二言三言愛嬌(あいきょう)を云った後...
夏目漱石 「それから」
...ダヌンチオはその席に群(むら)がるすべての人から多大の尊敬と愛嬌(あいきょう)をもって偉人のごとく取扱かわれた...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...このくらい公然と矛盾をして平気でいられれば愛嬌(あいきょう)になる...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...その明るく愛嬌(あいきょう)作った美しさも尋常ではありません...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...五十五六の世馴れた愛嬌者(あいきょうもの)で...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...誰にも一と通りの愛嬌(あいきょう)は振り撒(ま)きます...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...しかも毎調に愛敬(あいきょう)ありてめでたく聞えしは本性の心賢き上によく力の入るが致すところなり云々...
南方熊楠 「十二支考」
...どこからも愛嬌(あいきょう)がこぼれ落ちるように見えた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...浮舟(うきふね)の容姿の愛嬌(あいきょう)があって...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
便利!手書き漢字入力検索