...僕は或敵意のある批評家の僕を「九百十年代の麒麟児」と呼んだのを思ひ出し...
芥川龍之介 「歯車」
...硯友社の麒麟児(きりんじ)たる才鋒(さいほう)を早くから現わしていた...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...麒麟児(きりんじ)はいないか...
太宰治 「彼は昔の彼ならず」
...九州の麒麟児(きりんじ)とよばれるこの天才少年にかかっては...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...せっかくながらそれほど貧しくては芸道の上達も覚束(おぼつか)ないもちろん事と品によっては無報酬(むほうしゅう)にて教えてやらぬものでもないがそれは行く末に望みもあり万人に才を惜(お)しまれるような麒麟児(きりんじ)に限ったこと...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...映画は芸術と科学との結婚によって生まれた麒麟児(きりんじ)である...
寺田寅彦 「映画芸術」
...飲んだくれの父の子に麒麟児(きりんじ)が生(お)い立ち...
寺田寅彦 「沓掛より」
...あっぱれ幕府旗下の麒麟児(きりんじ)として...
中里介山 「大菩薩峠」
...滑稽噺とすててこに市井の麒麟児と歌われそめた三遊亭圓遊だった...
正岡容 「圓朝花火」
...狩野家の麒麟児とまでいわれる近恒を...
山本周五郎 「おれの女房」
...実際もう半年以上も描けないようだったな」「狩野の麒麟児といわれたうえ...
山本周五郎 「おれの女房」
...冀城(きじょう)の麒麟児(きりんじ)だといっていたほどですよ」そんな噂なども交わされながら...
吉川英治 「三国志」
...この麒麟児(きりんじ)が生れ出たか」とわが子ながら見惚(みと)れて云った...
吉川英治 「三国志」
...麒麟児(きりんじ)かしらぬが...
吉川英治 「親鸞」
...北嶺(ほくれい)の麒麟児(きりんじ)の聞えたかく...
吉川英治 「親鸞」
...祖父が宗門の麒麟児(きりんじ)として愛し...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...麒麟児(きりんじ)だとかいわれていただけに...
吉川英治 「宮本武蔵」
...こんな麒麟児(きりんじ)が生れつつあったのか――と...
吉川英治 「宮本武蔵」
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