...鷲のように鮮やかに感ぜられ...
太宰治 「佐渡」
...さう云ふ幼い時から非常に表情が鮮やかで...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...明るく鮮やかであった白馬会時代を回想してみると...
寺田寅彦 「帝展を見ざるの記」
...やり口がいつも鮮やかすぎて...
徳田秋声 「仮装人物」
...わが家庭生活が竜宮のように鮮やかである...
永井隆 「長崎の鐘」
...鮮やかな黄色の遠くから見える効果であろうか...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...黄と紅と紫との鮮やかなクロトンの乱れ葉が美しく簇(むらが)っていた...
中島敦 「環礁」
...目も醒めるばかり鮮やかな色彩の世界を背景にした南海の捕りものである...
中島敦 「環礁」
...其の鮮やかな瑠璃色は...
中島敦 「環礁」
...ことも鮮やかな紛失振りです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...少なからず鮮やかな印象を与えられたその声なんだが……ああ...
久生十蘭 「魔都」
...濡れてしつとりとした火山灰質の小徑の上にところどころ掃きよせられたやうに鮮やかに...
堀辰雄 「フローラとフォーナ」
...目のさめるほど鮮やかな紅だの...
堀辰雄 「大和路・信濃路」
...見る間に魚の山をとり崩して行く鮮やかさなどは観る者に息もつかせない花々しさである...
牧野信一 「村のストア派」
...そしてエハガキの色どりが奇妙に鮮やかに活々(いきいき)として来る...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...新しく鮮やかに濡れていた...
山本周五郎 「落ち梅記」
...そして全身が鮮やかに赤いのだ...
山本周五郎 「風流太平記」
...彼女は十六歳になり、胸や腰のあたりには、すでに、おとなびたまるみがみえるが、顔つきはまだ少女のままで、張のある大きな眼にも、鮮やかに赤い、しめった唇にも、媚(こ)びや嬌羞(きょうしゅう)は少しも感じられなかった...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
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