...既に飛び立つ思ひすべき也...
大町桂月 「十和田湖」
...この事実に逢着して私は飛び立つほどの嬉(うれ)しさを覚えました...
高浜虚子 「俳句の作りよう」
...また見ようによっては大蝙蝠(おおこうもり)のような雲がその中に飛び立つように動いていた...
田中貢太郎 「竇氏」
...飛び立つ思いで顔見に来たいいなさいますねん...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...稀には何処から迷い込んだか洋服ゲートルの猟者が銃先(つつさき)に鴫(しぎ)や鵯(ひよ)のけたゝましく鳴いて飛び立つこともあるが...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...足許から鳥が飛び立つように感じたけれども...
中里介山 「大菩薩峠」
...女房も飛び立つばかり喜んだが...
中里介山 「大菩薩峠」
...たとい飛び立つほど痛くっても...
夏目漱石 「野分」
...飛び立つばかりに驚いて...
フランセス・ホッヂソン・バァネット Frances Hodgeson Burnett 菊池寛訳 「小公女」
...大きな蛾(が)が飛び立つてゐて...
林芙美子 「浮雲」
...りよは飛び立つ思ひの幸福は一度もなかつた...
林芙美子 「下町」
...白鷹の羽根を伸ばす形と同じ形をして飛び立つではないか...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...あんなにたくさんの鴉が降りてゐるからにはこの跫音にも驚いて飛び立つであらうがなどと私は...
牧野信一 「心象風景(続篇)」
...大抵の人ならこんな書面に接したら飛び立つ様に喜ぶであろうが...
牧野富太郎 「植物記」
...その芦の茂みから鷭(ばん)の飛び立つのを認めた...
山本周五郎 「青べか物語」
...彼女は飛び立つ鳥のように身を跳ねて...
横光利一 「日輪」
...向う岸の四貫島(しかんじま)の森から白い鳥群が粉のように飛び立つのが見えた...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...一羽の鳩が飛び立つ...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
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