...さわやかな風のそよぎがはなはだ心持ちがよい...
伊藤左千夫 「紅黄録」
...新緑の薫(かお)りが夕風のそよぎとともにすうっと座敷の中に流れこんで...
近松秋江 「黒髪」
...その天国的な沈黙とともに、巣の中の鳩(はと)の鳴き声、群蜂(ぐんぽう)の羽音、風のそよぎなど、無数の音楽が聞こえていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...人通(ひとどおり)も早や杜断(とだ)え池一面の枯蓮(かれはす)に夕風のそよぎ候響(ひびき)...
永井荷風 「榎物語」
...軒端を渡る夜風のそよぎすら聞えないところを以て見れば...
中里介山 「大菩薩峠」
...パムが騎士の到着を待つ心は張られた弦のように鋭くなり風のそよぎにもふるえる程だが...
宮本百合子 「獄中への手紙」
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