...私は思はず顔を上げると...
石川啄木 「二筋の血」
...顔を上げることさえ出来ぬ...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...顔を上げるときっと私を見て...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「恐怖の幻兵団員」
...ふと顔を上げると少し改った口調で...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「鳩つかひ」
...軈て顔を上げると...
大阪圭吉 「花束の虫」
...突然湧き起つた羞恥のために顔を上げることが出来ず...
田畑修一郎 「鳥羽家の子供」
...私が顔を上げると...
豊島与志雄 「理想の女」
...帯刀は、顔を上げると、涙を浮べていた...
直木三十五 「大岡越前の独立」
...吉之助が、顔を上げると、人々が、斉彬の顔のところへ、元の如く坐っていて、何も見えなかった...
直木三十五 「南国太平記」
...それから、突然、顔を上げると、悲痛きわまる眼つきで、ぐるりと一座を見まわした...
久生十蘭 「地底獣国」
...ゆっくりと顔を上げると...
久生十蘭 「地底獣国」
...ときどき私がそっちへ顔を上げると...
堀辰雄 「風立ちぬ」
...ハッ……として思はず顔を上げると...
牧野信一 「闘戦勝仏」
...ふと伊東が顔を上げると...
松本泰 「暴風雨に終わった一日」
...けれども暫くの間は行の末尾を凝視した切り顔を上げる事が出来なかった...
夢野久作 「暗黒公使」
...顔を上げる事も出来ないほどの情ない気持に迫られて...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...信者は水面へ顔を上げると由良の傍へ近かよって来て...
横光利一 「馬車」
...顔を上げるとあたりはもう黄昏(たそが)れていた...
吉川英治 「剣難女難」
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