...すげなく顔をそむけるわけにも行かず...
有島武郎 「或る女」
...岡がしきりと融通(ゆうずう)しようと申し出たのもすげなく断わった...
有島武郎 「或る女」
...すげなく見る見る去って行く...
高見順 「如何なる星の下に」
...・酔ひざめの春の霜・藪かげほつと水仙が咲いてゐるのもみんな酔うてシクラメンの赤いの白いの・風がふくひとりゆく山に入るみちで・すげなくかへしたが...
種田山頭火 「其中日記」
...すげなく硝子戸を閉めたことと言い...
近松秋江 「霜凍る宵」
...すげなくお角親方の手から拒絶して...
中里介山 「大菩薩峠」
...松の幹がすげなく立つて居てもずん/\と偃ひのぼつて枝からだらつと蔓を垂れて其處に美しい花を開く...
長塚節 「佐渡が島」
...すげなくことはつていつてしまふといふぐあひでした...
新美南吉 「鳥右ヱ門諸国をめぐる」
...モルガンの願いはすげなくされた...
長谷川時雨 「大橋須磨子」
...水一杯振舞われずにすげなく追い返された覚えがある...
久生十蘭 「魔都」
...更らにすげなく言い続けていた...
堀辰雄 「ほととぎす」
...すげなく云わないで下さいよ...
本庄陸男 「石狩川」
...すげなく突き放したならば...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...ところが従弟の方が、まるですげなく、やめられないと、ご返事(へんじ)です...
宮沢賢治 「雁の童子」
...すげなく断りました...
柳田國男 「日本の伝説」
...一方は忌(いみ)を怖(おそ)れてすげなく断ったに反して...
柳田国男 「山の人生」
...すげなく拒(こば)む気にはなれなかった...
吉川英治 「三国志」
...すげなく振り捨てられよう)と...
吉川英治 「親鸞」
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