...独り歯噛みして勉強々々と自分で自分に鞭打つより外に道はありませぬでした...
上村松園 「座右第一品」
...もう兄は地獄へ行ってしまった後だった」「兄さんは天誅に値する方ですか」「故人の罪悪をここで一々復習して死屍に鞭打つことは差控えましょう...
海野十三 「地獄の使者」
...人間の悪いものを側から鞭打つ遣り方もありましょうが...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...自分を鞭打つやうな男の眼が多くの時間みのるの机の前に光つてゐた...
田村俊子 「木乃伊の口紅」
...私なぞもその点は始終自分を鞭打つて怠らぬ様にしてをります...
談洲楼燕枝(二代) 「燕枝芸談」
...レストレードが御者台に上がり馬に鞭打つと...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...暁明(ぎょうめい)駿馬(しゅんめ)に鞭打つて山野を跋渉(ばっしょう)するの意気なくんばあらずと思ひ...
永井荷風 「矢立のちび筆」
...作品を書くことのほかに何も人生から期待してゐないフローベールの手紙は私の心を鞭打つ...
原民喜 「沙漠の花」
...すぐにその場でイワン・フョードロッチの両手をいやといふほど鞭打つた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...猶太人がその痩馬を鞭打つて丘の上へ登るにつれて下の方に柳の並木が姿を現はした時...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...「厭な人間だ!」私の聴き手は斯う私を舌打ちで鞭打つだろう...
松永延造 「職工と微笑」
...これが「鞭打つ」と言う事になるのであったら、僕は鞭打つ...
三好十郎 「俳優への手紙」
...譬へば大きな鮫が尾で鞭打つてゐるやうである...
カミイユ・ルモンニエエ Camille Lemonnier 森林太郎訳 「聖ニコラウスの夜」
...しかし自分で自分に鞭打つような気持で...
山本周五郎 「菊屋敷」
...佐和どのまでも裏切った」道之進はおのれを鞭打つように続けて云った...
山本周五郎 「夜明けの辻」
...東西へ向けて鞭打つのである...
吉川英治 「三国志」
...すぐ面罵(めんば)して鞭打つ癖があった...
吉川英治 「三国志」
...たえず自分で自分を鞭打つことはいたしますが...
吉川英治 「梅※[#「風にょう+思」、第4水準2-92-36]の杖」
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