...恰(あたか)も卑俗な現実を人間にしたやうな面持ちで...
芥川龍之介 「蜜柑」
...周さんはけげんな面持ちで...
太宰治 「惜別」
...それこそ一鳥啼いて更に静かな面持ちで...
太宰治 「津軽」
...今はもうきっぱりと物に動ぜぬ面持ちで例の喪章を指さした...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...いかにも濟まなそうな面持ちでしおしおと連中のところへ戻って來て...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...途方に暮れた面持ちで...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...」丸田は怪訝な面持ちで黙っていた...
豊島与志雄 「擬体」
...」秦はなにか腑に落ちないような面持ちで...
豊島与志雄 「非情の愛」
...浮かない面持ちだった...
林不忘 「あの顔」
...一種自若(じじゃく)とした面持ちでレエヌさんの顔を見上げていた...
久生十蘭 「キャラコさん」
...明はもう意を決したような面持ちで...
堀辰雄 「菜穂子」
...けげんそうな私の面持ちをあわれむように彼は注釈を加えた...
松濤明 「一つのエチケット」
...苦渋の面持ちであった...
宮本百合子 「ある回想から」
...「どっちつかずになったら困りゃしないかしら」紀子は少し沈んだ面持ちになって...
「今朝の雪」
...女もその言葉には肯(うな)ずくような面持ちで...
室生犀星 「みずうみ」
...堪らない――といったような面持ちで...
吉川英治 「新書太閤記」
...まだ解(げ)せない面持ちでいたが...
吉川英治 「親鸞」
...ものもいえない面持ちなのである...
吉川英治 「宮本武蔵」
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