...夜毎に更闌(かうた)けて人音も静まる頃となれば...
芥川龍之介 「奉教人の死」
...何んだか心淋しいやうな気持で注意した――インスピレーションが離れ去つて行くやうな――表面的な自己に還(かへ)つて行くやうな――何物かの世界から何物でもない世界に這入つて行くやうな――呼吸が静まるのと正比例して...
有島武郎 「An Incident」
...それでも心配で毎夜人が寝静まるのを待って一応トランクの中を調べてみなければ眠れなかったのでございます...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「機密の魅惑」
...地震の静まるまでそこにいることに定めて...
田中貢太郎 「死体の匂い」
...山をおりた許宣もその人びとに交って岸に立って風の静まるのを待っていた...
田中貢太郎 「雷峯塔物語」
...風が少し静まると...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「犬を連れた奥さん」
...三十九度内外の熱が少し静まると...
豊島与志雄 「生あらば」
...荒い息使いが静まると...
豊島与志雄 「特殊部落の犯罪」
...彼は初めの驚きが静まると...
豊島与志雄 「人間繁栄」
...やがてその驚きが静まると...
豊島与志雄 「彗星の話」
...国王は驚きが静まると...
豊島与志雄 「夢の卵」
...そして水が自然に静まる時があったら...
豊島与志雄 「夢の卵」
...ごた/\いう騒ぎが静まるや否や...
トルストイ 米川正夫訳 「クロイツェル・ソナタ」
...カミイも少年と並んで掛け、咳の静まる迄、互いに黙って、じっと外を見ている...
中島敦 「光と風と夢」
...暫らくは鳴りも静まる...
夏目漱石 「幻影の盾」
...一座が静まると、浜尾は、沈痛な面持で、口を切った...
火野葦平 「花と龍」
...事態が静まるのをじっと待った...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「悪の帝王」
...彼は川のふちにたどり着いて稍暫く頭をかかへたまま息絶れの静まるのを待つた...
牧野信一 「茜蜻蛉」
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