...その頃にフランシス――この間まで第一の生活の先頭に立って雄々しくも第二の世界に盾(たて)をついたフランシス――が百姓の服を着て...
有島武郎 「クララの出家」
...雄々しくこの平原の真ん中に突っ立っていたかと思われる...
伊藤野枝 「転機」
...新生の刹那々々を雄々しく快活に謳ひ過さうとするこの小さな森の喇叭手の明るさと気魄とが...
薄田泣菫 「独楽園」
...饑(う)えと悲しみとを覚悟して出て行ったその雄々しくもいたましい心――それはただ...
マリー・ルイーズ・ド・ラ・ラメー Marie Louise de la Ramee 菊池寛訳 「フランダースの犬」
...その船が見えなくなった後に、自分は敵(かたき)をうたねばならない身だと思って、雄々しくも、腰の刀を揺り上げて立ちました...
中里介山 「大菩薩峠」
...雄々しく帯を締め直して...
中里介山 「大菩薩峠」
...そこで雄々しくも自分の夫の敵討願いを出して...
中里介山 「大菩薩峠」
...忠実な爺やの仇(かたき)を討ってやろうと雄々しくも心を定(き)めたのがよく判ります...
野村胡堂 「水中の宮殿」
...実朝(さねとも)の歌の雄々しく強きがごときは真淵には一首も見あたらず候...
正岡子規 「歌よみに与ふる書」
...雄々しく自由な少女と云うべきです...
宮本百合子 「美しく豊な生活へ」
...雄々しく美しくて鼓舞的な輝きを含んでいるのです...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...すべての声が消えて)(再び「寮歌」)歌(第二番の歌詞)豊かにみのれる石狩の野に雁の音はるばる沈みて行けば羊群声なく牧舎にかえり手箱のいただきたそがれこめぬ雄々しくそびゆるエルムの梢打振る野分に破壊の葉音のさやめく甍に久遠の光おごそかに...
三好十郎 「樹氷」
...雄々しく粘り強い力を愛し尊ぶ不撓不屈な心のいたすところである」と...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...わたしは雄々しくそれに当るが...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...王が武器によって雄々しくもその長い幽囚と屈従とを脱しようと企てたとき...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...わたしの考えではそれだけ雄々しく・それだけ人を得心させるに足りる・と思う...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...その時までの記章(かたみ)にはおれが秘蔵のこの匕首(これにはおれの精神(たましい)もこもるわ)匕首を残せば和女もこれで煩悩(ぼんのう)の羈(きずな)をばのう……なみだは無益(むやく)ぞ』と日ごろからこの身はわれながら雄々しくしているに...
山田美妙 「武蔵野」
...雄々しくも涙ぐましい...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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