...若い文人が好い加減に創作した出鱈目(でたらめ)の造語の詮索(せんさく)から句読(くとう)の末までを一々精究して際限なく気にしていた...
内田魯庵 「二葉亭余談」
...猶まだ際限なく続いてくる様子だったが...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...斯くして初め其の種属をして他に優らしめた性質は何所までも際限なく進まねば止まぬ有様となるが...
丘浅次郎 「人類の将来」
...つづいて、ちかくの扉が、ばたんばたん、ばたんばたん、十も二十も、際限なく開閉...
太宰治 「音について」
...さういふものが際限なくかれを蠱惑させた...
田山録弥 「赤い鳥居」
...際限なく膨らませると思っているなら...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...母親も際限なく附いていられなかった...
徳田秋声 「足迹」
...ぐるぐる廻って、際限なく歌える...
豊島与志雄 「囚われ人」
...際限なくつづく瓦屋根の間々(あいだあいだ)に...
永井荷風 「日和下駄」
...際限なくごらん下さい...
中里介山 「大菩薩峠」
...てんから無目的で際限なく引張り廻された日にはやりきれない...
中里介山 「大菩薩峠」
...彼の際限なく続く話は過去のある時期に彼が臨時の召喚状を裁判所から受け取った事件のことに及んでいた...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...抑も一國文明の元素は際限なく繁多なるものにして...
福沢諭吉 「帝室論」
...想像していたことよりももっと刻薄な欠乏が際限なくつらなっているような気がして来た...
本庄陸男 「石狩川」
...一月ごとにその程度と範囲が際限なくひろがって...
宮本百合子 「あとがき(『宮本百合子選集』第五巻)」
...際限なく嘘(うそ)を言わねばならぬ右近になっているのである...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...わたしに際限なく材料を提供してやみそうもない・この長い退屈な・論を閉じようと思う...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...彼女は際限なく子供を生んだ...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
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