...狂気のやうな娘をとり鎮めるより外に...
芥川龍之介 「奉教人の死」
...はじめは医者も私の患部の苦痛を鎮める為に...
太宰治 「東京八景」
...煩悩の炎を鎮める道を...
谷崎潤一郎 「二人の稚児」
...そんな破滅になってしまったのがあまりに理不尽であるように思えてどうしたらこの耐えがたい胸を鎮めることが出来るかと思った...
近松秋江 「霜凍る宵」
...さすがにこの人とても非常なる心の動揺を鎮めるのに...
中里介山 「大菩薩峠」
...それを鎮めるという名の下に...
中島敦 「妖氛録」
...囁(ささや)き合って居るのも煮えこぼれる騒ぎを鎮める役には立ちません...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...疫病を鎮める目的で神祇官の行つた神事...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...人心を鎮めるために...
河本大作 「私が張作霖を殺した」
...かの老執事が女主人公の暴れ出すのを折檻(せっかん)して取り鎮めるとともに...
エルンスト・テオドーア・アマーデウス・ホフマン Ernst Theodor Amadeus Hoffmann 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...成吉思汗(ジンギスカン)(愉快そうに)太陽汗(タヤンカン)! (虎を鎮める)武将達の間を昂奮してのそのそ歩き廻っていた虎は...
林不忘 「若き日の成吉思汗」
...「ドリヤンとリリーとラツキーが僕達の所有になつて――そして騎手が三人……」「それではね――」堀口が疾る胸を強いて圧し鎮めるかのやうな落着いた見得を切つて口を開いた...
牧野信一 「南風譜」
...咳の刺戟を鎮めるために...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トリスタン」
...己はこの杖に掛けて取り鎮める...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...どっちにしても相手は大きいぞ……と逸(はや)る心を押し鎮めるべく敷島を一本啣(くわ)えながら公園の中にある自働電話に駈け込んで...
夢野久作 「暗黒公使」
...焔を鎮める小仏に似て見える...
横光利一 「夜の靴」
...ボーイを鎮めることにひたすらこれ努めている最中だった...
横光利一 「旅愁」
...土地を鎮める手段として...
横光利一 「旅愁」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??