...一座が鎮まると貴女は薔薇の話は放りやって...
有島武郎 「フランセスの顔」
...これからは永遠に鎮まるものと思はれてゐた此の噴火山は...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...気が鎮まるとけろりとして...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「あの顔」
...騒動が鎮まると、夫人は約束通り貧民視察に出掛けるのだと言つて、吉兵衛氏を促(せ)き立てて自動車に乗つた...
薄田泣菫 「茶話」
...外が鎮まると、奥の話し声が一層耳について来た...
徳田秋声 「黴」
...何か少し気の鎮まるやうな薬を飲まうとは思はないかね...
ドストエウスキー Fyodor Mikhailovich Dostoevski 森林太郎訳 「鰐」
...しかし昂奮が鎮まると...
外村繁 「澪標」
...それが少し鎮まる頃には...
豊島与志雄 「古木」
...鎮まるべきものならば時を待つに越したことはない...
中里介山 「大菩薩峠」
...僕のなかで犇きあふものが鎮まると...
原民喜 「火の子供」
...片手に額をささえて両足を投げ出したまま痛みの鎮まるのを待った...
宮本百合子 「栄蔵の死」
...マア支那人ばっかりいたんでございますよ」シーッ! 圧えても圧えても鎮まることの出来ない生気溢れる笑いが続いた...
「海流」
...鎮まるまで医師が彼女を抱きしめている瞬間もあったくらいだ...
室生犀星 「われはうたえども やぶれかぶれ」
...それで咳が鎮まるからであろうと思います...
柳田國男 「日本の伝説」
...云いようもなく心が鎮まる...
山本周五郎 「初蕾」
...彼らは敵の陣地の鎮まると一緒に芒の中に腰を下して休息した...
横光利一 「日輪」
...天下の鎮まるのを...
吉川英治 「宮本武蔵」
...最初の驚きの鎮まると共にようやく感ぜられて来たのである...
和辻哲郎 「地異印象記」
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