...一座が鎮まると貴女は薔薇の話は放りやって...
有島武郎 「フランセスの顔」
...暫く諸戸の昂奮の鎮まるのを待った...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...畏服してその怒りの鎮まるのを...
鷹野つぎ 「窓」
...で、陽の照っているほうは、なんとか一世の善霊(ぜんりょう)、鎮(しず)まり、雨に降られているほうは、蛮人なんとかの悪霊、鎮まるという、こんな伝説の固有名詞は全部忘れてしまいました...
田中英光 「オリンポスの果実」
...ゴム靴を脱ぎ棄てる物音とがやっとのことで鎮まると...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「マリ・デル」
...外が鎮まると、奥の話し声が一層耳について来た...
徳田秋声 「黴」
...何か少し気の鎮まるやうな薬を飲まうとは思はないかね...
ドストエウスキー Fyodor Mikhailovich Dostoevski 森林太郎訳 「鰐」
...片時も鎮まることのない神経痛の痛みとが...
外村繁 「夢幻泡影」
...この上は彼女の気の鎮まるのを待って...
豊島与志雄 「人間繁栄」
...順造は初めの驚きが鎮まると...
豊島与志雄 「幻の彼方」
...世間が鎮まるまでどこぞ深い山奥へでも隠して置いたら...
中里介山 「大菩薩峠」
...鎮まるべきものならば時を待つに越したことはない...
中里介山 「大菩薩峠」
...だから内乱が鎮まると...
ジョナサン・スイフト Jonathan Swift 原民喜訳 「ガリバー旅行記」
...心がいつも鎮まるのであった...
室生犀星 「性に眼覚める頃」
...云いようもなく心が鎮まる...
山本周五郎 「初蕾」
...今に鎮まるだろうと思って見ているだけなの...
横光利一 「上海」
...だんだん嗚咽の声が鎮まるにつれ...
横光利一 「旅愁」
...宣教師たちは京都を立ち退き自分の城に入って仏僧たちの怒の鎮まるのを待つがよい...
和辻哲郎 「鎖国」
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