...口と目が釣り合いを失(しっ)して...
江戸川乱歩 「一寸法師」
...もともとこういう相手に恋するなぞということが当人としては釣り合いの取れぬ間違いの元だったのでしょうが...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...その身長との不釣り合いのために一層人を威壓したことは...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...それで二人の間に年齢の不釣り合いはなかったわけである...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...それで経営上からいえば、北海道で四年に一度くらい冷害があることと、コロラドでやはり三、四年に一度雹害があることとが、丁度釣り合い、あと作付期間は両者ほとんど同じということになる...
中谷宇吉郎 「コロラド通信」
...家と不釣り合いなほどだ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「黄金薔薇」
...またその釣り合いの微妙な美しさ...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
...屋根や柱の線の微妙な釣り合いにかくばかり深くもとづいているとは気づかなかったのである...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
...柱の太さと堂の大きさとの釣り合い...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
...五重塔の各層を勾配と釣り合いとでただ一本の線にまとめ上げた微妙な諧調...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
...静止の姿においてはむしろ塔の各層の釣り合いが――たとえば軒の出の多い割合に軸部が低く屋根の勾配が緩慢で...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
...釣り合いのとれないチグハグなところがあった...
和辻哲郎 「漱石の人物」
...その釣り合いが不自然でない...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
...胴体の不自然な釣り合い...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
...この目と眉との顔全体に対する釣り合いも...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
...ただあの神々しい嬰児の顔の特殊な釣り合いにおいてのみ見られるものである...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
...あの金堂が調和や釣り合いの美しさを感じさせるよりもまず一種神秘的な印象を与えるのはそのゆえではないであろうか...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
...不釣り合いに大きい犠牲を払っても目前の一事を貫ぬこうとする...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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