...手品師は素晴しい物を三つ釣り上げてゐる...
薄田泣菫 「手品師と蕃山」
...夏草に黄色き魚を釣り上げし昭和七年六月五日 武蔵野探勝会...
高浜虚子 「五百句」
...私は釣り上げられたいもりの様にむなしく手足を泳がせた...
太宰治 「狂言の神」
...阿呆鳥(あほうどり)を釣り上げた...
寺島柾史 「怪奇人造島」
...風車に突きかかって空中に釣り上げられるような目に会ったことはなかったかどうか...
寺田寅彦 「雑記帳より(2[#「2」はローマ数字、1-13-22])」
...青銅の耀く針に釣り上げて海より陸に移すごと...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...学生の釣り上げた鮒(ふな)かと思う大きな魚がわれわれのボートに飛び込んだ...
永井荷風 「向島」
...物価を釣り上げて...
野村胡堂 「礫心中」
...スーッと釣り上げるでしょう...
葉山嘉樹 「山谿に生くる人々」
...その濡れた女の裸体を湯の中から釣り上げる姿態は...
牧逸馬 「浴槽の花嫁」
...Hを釣り上げはしない...
牧野信一 「余の倅に就いて」
...一度釣り上げたさえしたら...
正岡容 「寄席」
...あるいは蒲団に紐(ひも)をつけて上へ釣り上げるとかいふやうなことをする...
正岡子規 「病牀六尺」
...そのあるものが人為的に釣り上げられるならば...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...心持釣り上げている...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「道化者」
...歯太郎さんのお内儀(かみ)さんのお金(きん)さんが餅へひっ付いて釣り上げられてモー少しで喉(のど)の孔(あな)へ落ちるところさ...
村井弦斎 「食道楽」
...蒼白い汗が輝やき流れて……額(ひたい)の皺を逆さに釣り上げて……乱脈な青筋をウネウネと走らせて……眼をシッカリと閉じて……義歯(いれば)をガッチリと喰い締めて……両手でシッカリと椅子の肱に掴まりながら...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...そう引ッ懸って来た魚をすぐに釣り上げようとはしないで...
吉川英治 「江戸三国志」
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