...寒い重々しい一脈の流れとなつて...
有島武郎 「潮霧」
...口喧嘩(いさかい)をし合っている輩(てあい)のものとは似てもつかない重々しい力があった...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...重々しい声で言った「まだ――とめ――るな...
C. スミス C. Smith The Creative CAT 訳 「いえ、いえ、ラゴーフにはもう!」
...重々しいものになるのである...
谷崎潤一郎 「陰翳礼讃」
...重々しい寂しい感じを与える構えであった...
谷崎潤一郎 「秘密」
...重々しい様子だつた...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...何とも手のつけやうがない」房一の顔は重々しい沈思の表情と太い興奮の色とで紅黒く...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...彼は態度が重々しいばかりでなく...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「頸の上のアンナ」
...肉感的な表情をし重々しい頤(あご)がしっかりと首にくっついていて...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...重々しい生の重荷を平然とになってるこの人のそばにいると...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...重々しい低音であった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...妙に重々しい頭の下に両手を入れて...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...重々しい声がおさえつけるように...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...非常にきちんとしていて重々しいものでした...
ジョナサン・スイフト Jonathan Swift 原民喜訳 「ガリバー旅行記」
...Kは二人の重々しい二重顎(あご)をながめて思った...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...声ははっきりしない震え声(活気がまるで無いように思われるときの)から急に、酔いつぶれてしまった酔いどれや手のつけられぬ阿片喫煙者などの極度の興奮状態にあるときに認められるような、あの力のある歯切れのよい声――あの突然な、重々しい、落ちついた、洞声(うろごえ)の発音――鈍い、よく釣(つ)りあいのとれた、完全に調節された喉音(こうおん)――に変ったりした...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「アッシャー家の崩壊」
...義太夫はこれらの音曲(おんぎょく)のうちで最も派手で最も重々しいものである...
正岡子規 「病牀六尺」
...重々しい上品さのある女王を...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
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