...低い重々しいオルガンの調べがひびきはじめた...
ワシントン・アーヴィング Washington Irving 吉田甲子太郎訳 「ウェストミンスター寺院」
...折しも僕は重々しい律動的な跫音(あしおと)をきいた...
モオパッサン 秋田滋訳 「狂女」
...重々しい口調で別れの挨拶(あいさつ)をすますと...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...真紅(まっか)な重々しい垂絹(たれぎぬ)が豊かな襞(ひだ)を作って懸けられていた...
江戸川乱歩 「赤い部屋」
...戸前にはいつも開かずの部屋の様に重々しい錠前(じょうまえ)が掛っていたのだから...
江戸川乱歩 「悪霊」
...口喧嘩(いさかい)をし合っている輩(てあい)のものとは似てもつかない重々しい力があった...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...それは乾燥したさわやかな暑さとちがって水蒸気で飽和された重々しい暑さであった...
寺田寅彦 「夏」
...重々しい調子で言ってきかした...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...さらさらした糸杉の香気に交って日向(ひなた)に漂ってる重々しい匂いが...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...壁の外に垂れてる重々しい木の枝や...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...その濁った重々しい執拗(しつよう)な風味を...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...ゆっくりした重々しい声で尋ねた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...ある重々しい響きが時々聞こえていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...もっと重々しい一つの門が厳然として立っていた...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「ウィリアム・ウィルスン」
...彼は何か膝(ひざ)まずくような重々しい気持で...
本庄陸男 「石狩川」
...一口毎に酒をのんでは何事かを深く考へるといふ風な重々しい表情を稍暫し保つ癖があつて...
牧野信一 「川蒸気は昔のまゝ」
...変に重々しい口調で呟いた...
牧野信一 「山を越えて」
...左様な重々しい儀礼は相互の迷惑...
吉川英治 「新書太閤記」
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