...されどこの間われは遺憾なくこのまつりの興を受用し盡せり...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...この予想は過去一歳有半の長舞台に於て遺憾なく実現せられたり...
石川啄木 「閑天地」
...自分はこの訳本を重訳ではあるがその理想的さ加減を略(ほぼ)遺憾なく伝へてゐると公言する」と云つてゐられます...
伊藤野枝 「寄贈書籍」
...全部十七篇の物語の中にヘルンの怪談趣味は遺憾なく盛り尽された感があります...
稲垣巖 「父八雲を語る」
...遺憾なく成金を発揮してゐるが...
内田魯庵 「家庭の読書室」
...果たしてよく教育しまた遺憾なく指導することが出来るであろうか...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...遺憾なく準備する必要があるのです...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...もう体は遺憾なく束縛されて何うすることも出来なくなつてゐた...
田山録弥 「百日紅」
...昔の文芸を遺憾なく改革して了つたのは!今の小説は...
田山録弥 「小説新論」
...それを遺憾なくわからす術(すべ)のないのが焦躁(もどか)しかった...
近松秋江 「霜凍る宵」
...個性の表現は遺憾なく現はされたりと考ふ...
内藤湖南 「日本の肖像畫と鎌倉時代」
...濃く塗りたる白粉(おしろい)のために男にもあらず女にもあらぬ一種怪異なる感情は遺憾なく実写せられたり...
永井荷風 「江戸芸術論」
...かれこれ対照してなるべく遺憾なくその文を収拾整復し得て大いに考古学者どもに裨益した...
南方熊楠 「十二支考」
...左大臣家では東の御殿をみがくようにもして設備(しつら)い婿君を迎えるのに遺憾なくととのえて兵部卿(ひょうぶきょう)の宮をお待ちしているのであったが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...遺憾なく示している...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...著者のそうした超俗的な・独立自主の・風貌はここに遺憾なく読みとられる...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...こうした土木建築にも遺憾なくあらわれた...
吉川英治 「三国志」
...百名は遺憾なく近来の慾をみたした...
吉川英治 「三国志」
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