...東京美術展覧会に昔出品された〈西行法師〉の図は墨絵の考案になったもので応挙を遥かに越えたものだと今でも浮かんで出て来ます……...
上村松園 「栖鳳先生を憶う」
...月白く露深き丘の上に遥(はる)かに印度洋の鞳(とうとう)たる波濤を聞きつつ薪(まき)を組上げて荼毘(だび)に附した...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...毛氈(もうせん)を敷き詰めたごとき眼も遥かな芝生(しばふ)...
橘外男 「グリュックスブルグ王室異聞」
...遥に筑波の方に飛んで行くを見送っては...
徳冨蘆花 「漁師の娘」
...遥に樹林と人家とが村の形をなして水田のはずれに横たわっているあたりに...
永井荷風 「葛飾土産」
...そのたびたびわたくしは河を隔てて浅草寺(せんそうじ)の塔尖を望み上流の空遥(はるか)に筑波の山影を眺める時...
永井荷風 「向嶋」
...遥か地の底に眠っていた...
中谷宇吉郎 「天地創造の話」
...この時美奈子は遥か数段の沖に流されそれを助けようと藻掻(もが)く丹波丹六は...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...遥か下の方で津軽海峡の波が轟くような音をたてて捲きかえしている...
久生十蘭 「葡萄蔓の束」
...遥かな天地の悠久に呼び掛け度い一片の嘆きの感投詞さへもが困難であつた...
牧野信一 「風流旅行」
...今よりも遥かに豊かだったと思われる...
柳田国男 「海上の道」
...やはり遥かなる海の彼方(かなた)から...
柳田国男 「海上の道」
...それでソーントンがひつかかつている所より遥かに上流の一点まで...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...遥か、末席のほうにいた彼の顔を、信長の眼は、見つけたように呼びかけた...
吉川英治 「新書太閤記」
...「――先手(さきて)の武田逍遥軒どの初め...
吉川英治 「新書太閤記」
...更に遥かにより大なる価値を再生産する...
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 「経済学及び課税の諸原理」
...図の遥か左上にいってしまいます)...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
...昨日より遥かに心地よくペンを動かす事が出来た...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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