...鉄舟徳済というような禅門書画家の輩出数うるに遑(いとま)なきほどの社会的雰囲気の中に育ち...
高村光太郎 「美の日本的源泉」
...伝には「爾来以二精進法界之霊場一為二殺生汚穢之猟地一幾許狼藉不道不レ遑二枚挙一也」と記し...
谷崎潤一郎 「覚海上人天狗になる事」
...技術学的要求が自然科学的研究を動機づけ促進させることの例は枚挙に遑ない...
戸坂潤 「科学論」
...あるひはまた彼が一派一流の狭き画法に拘泥(こうでい)するの遑(いとま)なかりしが如き...
永井荷風 「江戸芸術論」
...お綾殿を思い出す遑(いとま)も無かったよ」「それは羨ましい――この俺は...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...――何を考える遑(いとま)もなく...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...其外(そのほか)の不都合(ふつがふ)計(かぞふ)るに遑(いとま)あらず...
福澤諭吉 「改暦辨」
...豈(あに)国を思うに遑(いとま)あらんや...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...その科(とが)は枚挙に遑(いとま)あらず...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...しかも前者後者没交渉なる事例は枚挙するに遑(いとま)ないのである...
穂積陳重 「法窓夜話」
...おや落したかとすこし遑(あわ)てて見直したらね...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...多くこれに及ぶに遑あらざりしを...
森鴎外 「柵草紙の山房論文」
...乞うて一覧する遑が無かつた...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...織田軍へ諜(しめ)し合わせる遑(いとま)もなく...
吉川英治 「黒田如水」
...――秀吉は新城にくつろく遑(いとま)もなく...
吉川英治 「黒田如水」
...熟慮の遑(いとま)もあるが...
吉川英治 「新書太閤記」
...鎧通(よろいどお)しの柄(つか)に手をかける遑(いとま)がない...
吉川英治 「新書太閤記」
...抜き放つ遑(いとま)すらもない...
吉川英治 「宮本武蔵」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??