...女性の通有性として偏執的な傾向が強く...
伊丹万作 「わが妻の記」
...これは大阪に限ったことでなく都会の通有性だけれども江戸では女でも浅黒いのを自慢にしたくらいで色の白きは京阪に及ばない大阪の旧家に育ったぼんちなどは男でさえ芝居(しばい)に出て来る若旦那(わかだんな)そのままにきゃしゃで骨細なのがあり...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...彼は日本国民の通有性を有す...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...はじめて恐怖狼狽する人間の通有性を...
中里介山 「大菩薩峠」
...江戸っ子の通有性である...
野村胡堂 「胡堂百話」
...人の通有性などというものは平凡で...
牧野信一 「鬼涙村」
...もともと一般の酒呑みの通有性で...
牧野信一 「露路の友」
...事柄の社会的自然的事情について作家たちの科学的知識の欠如していることは今日までの戦線ルポルタージュに顕著な一つの通有性となっている...
宮本百合子 「明日の言葉」
...また現に我々の体験するところの多数無名の氏神社(うじがみしゃ)の通有性とも一致しない...
柳田国男 「海上の道」
...こんなのが通有性と固有性とを問わずゴチャゴチャと遺伝されている事は申すまでもありませぬ...
夢野久作 「鼻の表現」
...動物性と人間性……固有性と通有性……ただ個性というものの中にも...
夢野久作 「鼻の表現」
...怪力乱神を語ることを好む人の通有性が...
吉川英治 「江戸三国志」
...年をとると気が短くなる――という人間の通有性は...
吉川英治 「三国志」
...猜疑心(さいぎしん)は時代の通有性だった...
吉川英治 「私本太平記」
...諂(へつら)いはせぬぞ――と殊さらに態度を持(じ)して示す――野武士たちの通有性でもあった...
吉川英治 「新書太閤記」
...彼らの通有性である戯(ざ)れ言(ごと)や揶揄(やゆ)を露骨な態度に示したまま...
吉川英治 「新書太閤記」
...探るような世間の通有性も...
吉川英治 「日本名婦伝」
...武蔵にも通有性の悔いがある...
吉川英治 「宮本武蔵」
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