...そのころ、わたくしは市村水香先生に就いて漢学を勉強してい、その御講義に、この話が出たので、いたく刺戟されて筆を執ったものであるが、これは「遊女亀遊」や「税所敦子孝養図」などと、一脈相通ずる、わたくしの教訓画として、今もって懐かしい作のひとつである...
上村松園 「孟母断機」
...実際は広く参考書を読んで大体に通ずるが学問を活かせる所以であるに係らず...
内田魯庵 「家庭の読書室」
...道夫は自分の家の勝手口へ通ずる小門までくると...
海野十三 「四次元漂流」
...さらに待合から茶室に通ずる露地は黙想の第一階段...
岡倉覚三 村岡博訳 「茶の本」
...また一方においては西欧のユーモアと称するものにまでも一脈の相通ずるものをもっているのである...
寺田寅彦 「俳諧の本質的概論」
...他人の妻と通ずることを...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...さればニイチエが学説の一斑に通ずるものに非ずんば...
登張竹風 「美的生活論とニイチエ」
...彼は自分の室に通ずる階段を上がっていった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...相通ずることがない...
内藤湖南 「尚書稽疑」
...仙台から南部へ通ずる要路でありますから...
中里介山 「大菩薩峠」
...このゴブラン織に通ずる美しさであって...
中谷宇吉郎 「海底の散歩」
...ネオ・スピリチュアリズムの運動と一脈相通ずるものがあると言われ...
野村胡堂 「楽聖物語」
...普遍に通ずるカメラードへの呼びかけであるからである...
萩原朔太郎 「流行歌曲について」
...実隆に音信を通ずるにおいて...
原勝郎 「東山時代における一縉紳の生活」
...私はその言葉の意味に十分通ずることが出來なかつた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...国道とは正反対の裏山に通ずる小径(こみち)伝いにサッサと行きかけたので...
夢野久作 「巡査辞職」
...そのうちに窮すれば通ずるとでも言うものか...
夢野久作 「ビール会社征伐」
...宿直室を飛び出して、隣の室に通ずる、暗黒の廊下を突進した...
夢野久作 「ビルディング」
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