...(第五号の「鑑賞講座」の二頁より三頁に亘る一節)又わたしの「文芸一般論」の「内容」の条(くだり)にも通ずることでありますから...
芥川龍之介 「文芸鑑賞講座」
...二階へ通ずる奥の階段をドンドンドンと荒々しく踏みならして駈け下りてくる者があった...
海野十三 「蠅男」
...あのポストの附近へ通ずる光線は...
大阪圭吉 「石塀幽霊」
...磐城の南部より岩代の南部に通ずる路に當る...
大町桂月 「阿武隈川水源の仙境」
...多摩川に往來を通ずるは...
大町桂月 「菅の堤の櫻」
...実際の会話の場合においても「立派な花」「困った人」というように「です」という助字をはぶいて十分に意味を通ずることができる...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...百人ほどの兵士が江の島へ通ずる橋のたもとに...
太宰治 「狂言の神」
...おのずから世界に通ずる人道的精神の大なる発露でもある...
津田左右吉 「建国の事情と万世一系の思想」
...二人の心から心へ通ずる交流は何時の間にか絶えていた...
豊島与志雄 「過渡人」
...一生を通ずる大きな運命というものをのみ見ようとした...
豊島与志雄 「子を奪う」
...団子坂下(だんござかした)から根津(ねづ)に通ずる藍染川(あいそめがわ)の如き...
永井荷風 「日和下駄」
...「この木戸は開いてゐたのかな」ガラツ八は路地から河岸(かし)つ縁(ぷち)に通ずる...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...万一しくじったら私は何もかも破滅なんだから……」彼女は血走った眼で隣室へ通ずる扉をちらりと見た...
平林初之輔 「人造人間」
...恐怖を元としているすべての感情に通ずる逆説的な法則である...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「アッシャー家の崩壊」
...程近いカアランド Carland 町へ通ずる淋しい裏道で...
牧逸馬 「双面獣」
...【一五】貨を通ずるは...
司馬遷 箭内亙訳註 「國譯史記列傳」
...(そのとき茶席へ通ずる猿戸が閉るのを彼は見た)ゆきをはそこに小掻巻(こがいまき)を掛け...
山本周五郎 「薊」
...今は無くなった十二階下真正面に通ずる道路の両側...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
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