...人手を借らず鳴ったのも聞く……轆轤(ろくろ)が軋(きし)んで...
泉鏡花 「霰ふる」
...蝶番(てふつがひ)の如く軋(きし)り...
上田敏 上田敏訳 「牧羊神」
...キーイッという軋(きし)るような物音を聴いた...
海野十三 「夜泣き鉄骨」
...車体が軋(きし)んで...
谷譲次 「踊る地平線」
...さうして轍ががら/\と敷石を軋つたと思つたら直ぐに輓棒がおろされた...
長塚節 「菜の花」
...大腿骨(こしのおほぼね)ギシギシ軋らす...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...軋るが如き厳線をもって...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...階段は足をひそめても無氣味な軋り聲を立て...
南部修太郎 「ハルピンの一夜」
...天井にしつらへてある扇風機が厭な音で軋(きし)つてゐた...
林芙美子 「浮雲」
...すぐまた船底を岩に軋ませながら大きく乗りあげた...
久生十蘭 「ノア」
...裏でどんな軋(きし)りあいになっているか...
久生十蘭 「肌色の月」
...車輪のギーギー軋る馬車などで一杯になって...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...その井戸車の軋る音を寢床に聞いて...
水野仙子 「四十餘日」
...稀薄(きはく)な空気がみんみん鳴っていましたがそれは多分は白磁器(はくじき)の雲の向(むこ)うをさびしく渡(わた)った日輪(にちりん)がもう高原の西を劃(かぎ)る黒い尖々(とげとげ)の山稜(さんりょう)の向うに落(お)ちて薄明(はくめい)が来たためにそんなに軋(きし)んでいたのだろうとおもいます...
宮沢賢治 「インドラの網」
...陰気な軋みにつれて舞台に姿を現して来るのだった...
宮本百合子 「菊人形」
...虎の門のカーブを回る終電車の軋(きし)りが...
夢野久作 「冗談に殺す」
...錆(さ)びついた井戸車を軋(きし)ませながら一生懸命井戸の水を汲(く)み上げているのだろう?それは...
ルナール Jules Renard 岸田国士訳 「博物誌」
...鋤車が軋(きし)っても...
ルナール Jules Renard 岸田国士訳 「博物誌」
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