...その頃某の貴公子この若草手に摘まばやとてさま/″\のてだてを盡しゝに...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...やつぱり貴公子らしいなつかしい品位がございました...
太宰治 「右大臣実朝」
...その後久しくかけ離れていたが、ある夏熊本の高等中学から、郷里の高等中学へ戻って来たK―のでくでくした、貴公子風の姿を、学校の廊下に認めてから間もなく、笹村は学校を罷(や)めてしまった...
徳田秋声 「黴」
...極めて平允端懿なる貴公子なりき...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...能(よ)く貴公子と仕女(しじょ)との遊興を描けるものとなさんか...
永井荷風 「江戸芸術論」
...この豪胆な貴公子の意気を喜びましたけれども...
中里介山 「大菩薩峠」
...この我儘(わがまま)貴公子の申し出でを...
中里介山 「大菩薩峠」
...兵馬を相手に碁を囲んでいた貴公子は...
中里介山 「大菩薩峠」
...卵殻もどきの貴公子の微笑と遅鈍な子供の白血球とは...
中原中也 「在りし日の歌」
...其中(なか)には伯爵とか子爵とかいふ貴公子も交(まじ)つてゐた...
夏目漱石 「それから」
...思い詰めた貴公子の眼中にはそんな者は無かったのです...
野村胡堂 「焔の中に歌う」
...まだ成っていない貴公子たちの懸想(けそう)ぶりをたんと拝見しよう」と源氏が言うと...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...この二人のすぐれた貴公子に準じて見るほどの人もない世の中ではしかたがないと考えられるのであった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...人目を引くような派手(はで)な扱いをして貴公子の心を多く惹(ひ)くようにしていた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...貴公子只今お附(つき)申して参る途中で...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...一方には鞍馬(くらま)の奥僧正谷(おくそうしょうたに)の貴公子のように...
柳田国男 「山の人生」
...たいへん粋(すい)な貴公子だと...
吉川英治 「新・水滸伝」
...貴公子の香りがある...
吉川英治 「源頼朝」
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