...私はこの土地の全体を諸君全体に無償で譲り渡します...
有島武郎 「小作人への告別」
...運転手はその鞄を百円札五枚で支配人に譲り渡した...
海野十三 「鞄らしくない鞄」
...親しく手から手へ譲り渡して...
海野十三 「深夜の市長」
...私にとり最初の子飼いの店員であった長束実に譲り渡した...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...しばらくしての友の手紙に雪ちゃんの家は他へ譲り渡し...
寺田寅彦 「雪ちゃん」
...自分ら夫婦は早晩商売を若夫婦に譲り渡して...
徳田秋声 「足迹」
...それをそうしないで一時譲り渡して忽(たちま)ちばったり引っかかるワナを設けて置き反間苦肉の策がこしらえてあろうとは全く思いもかけなかった...
中里介山 「生前身後の事」
...前社長楠本正敏男は新たに下野(しもつけ)の実業家福田英助君に社を譲り渡してしまった...
中里介山 「生前身後の事」
...白楽天の譲り渡しを試みていますと...
中里介山 「大菩薩峠」
...ここですげなく譲り渡してしまうことにも...
中里介山 「大菩薩峠」
...憲法第八条の「皇室に財産を譲り渡し...
蜷川新 「天皇」
...実隆が宗長の所望に任せて抄物を譲り渡した時...
原勝郎 「東山時代における一縉紳の生活」
...あるいは少なくとも宿屋の譲り渡しというような大きな危険にあまんじて...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...新聞紙の事も若い者に譲り渡して段々遠くなって...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...給料の代りにあの水車小屋を俺は二人に譲り渡して...
牧野信一 「木枯の吹くころ」
...同書のすべての権利を譲り渡した...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...神器のお譲り渡しをおねがい申し出てあるのだ...
吉川英治 「私本太平記」
...アルブケルケは再び指揮権の譲り渡しを要求したが...
和辻哲郎 「鎖国」
便利!手書き漢字入力検索