...静謐(しず)けさのさなかで生きもののような月の息づかいが手にとるように聞え...
李孝石 「蕎麦の花の頃」
...父様の研究の静謐(せいひつ)を乱すのは差し控えておこうとする心が...
橘外男 「令嬢エミーラの日記」
...静謐(せいひつ)敦睦(とんぼく)ならん事を祈る...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...如何に荒れ狂っても静謐なるに等しい...
豊島与志雄 「「草野心平詩集」解説」
...何ものをも呼吸(いき)の音(ね)をさえも聞き得ない静謐(せいひつ)であり...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...それ笹野の旦那がよく言ふ天下靜謐(せいひつ)のため」「大きく出やがつたな」「だから...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...一つのもの音から次のもの音の間に横たわっている静謐もその次にはじまるもののために重苦しく身悶えしている...
原民喜 「悪夢」
...啼きやんで静謐が戻って来ても...
原民喜 「悪夢」
...今こそ大空は深い静謐を湛へてゐるのだ...
原民喜 「廃墟から」
...黄昏の單一な靜謐に領せられてゐる畫面の上をあちらこちらにと移動してゐるやうに見えるほど...
堀辰雄 「夏の手紙」
...漢の皇甫謐の孝子傳・萬葉集・今昔物語・ぐりんむの獨逸童話其他に多く見えて...
南方熊楠 「棄老傳説に就て」
...静謐な家の中 机に向い自分は...
宮本百合子 「五月の空」
...其地も静謐に相成様承知候...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...」阿部正弘の継室謐子(しづこ)の死が其二である...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...」謐子は糸魚川の松平日向守直春の女...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...天下を静謐(せいひつ)に帰(き)するためにはだ...
吉川英治 「私本太平記」
......
吉川英治 「私本太平記」
...諸国とも静謐(せいひつ)な方だった...
吉川英治 「私本太平記」
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