...」と小声で訊ねる...
石川啄木 「病院の窓」
...近所の人にそれとなく様子を訊ねると...
モーリス・ルヴェル Maurice Level 田中早苗訳 「無駄骨」
...或時女中にあのおじいさんはおとなしくて朝から晩まで一室に居られるが何をしているのかと訊ねると...
中里介山 「生前身後の事」
...訊ねるような眼附で見上げた...
中島敦 「プウルの傍で」
...紛失のところを訊ねると同居人共は一斉に横を向いてうそぶくのみであつた...
牧野信一 「茜蜻蛉」
...その所以を訊ねると...
牧野信一 「喧嘩咄」
...その大幅を訊ねるならば何と光りの速さをもつてしても端から端へ達するためには三万年の旅路を要すとか...
牧野信一 「凩日記」
...犯人は東洋人だったのですね」とカクストン氏が訊ねると...
松本泰 「日蔭の街」
...それから何処か知らせてやるところはないのか」と池田が訊ねると...
宮嶋資夫 「恨なき殺人」
...……もう一つ訊ねるが...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...何故そんなに面倒臭いことをするかと訊ねる者もあるが私は少しも面倒と思わない...
夢野久作 「暗黒公使」
...君が最後に従事しておられた仕事は何でしたか……」こう訊ねると少年はきっと顔を上げた...
夢野久作 「暗黒公使」
...」矢代の訊ねるのに東野は...
横光利一 「旅愁」
...矢代も強いて訊ねる気も起らなかったが...
横光利一 「旅愁」
...そのとき信長が、不愍に見て、「召仕つてくるるが、いつたい汝は何の能があるか」と、訊ねると、日吉は、「何の能もありませんが、ただ事あるときには、いさぎよく死ねる覺悟だけを習ひ覺えてをります」と、答へたといはれてゐる...
吉川英治 「折々の記」
...『他(ほか)には』と、それを終って、訊ねると、『左様さ……』と、上野介は、勿体らしく云った...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...いずれに?」常胤の誇りに花を添えてやるように頼朝が訊ねると...
吉川英治 「源頼朝」
...「では訊ねるが、貴公、鷺江(さぎえ)お雪という女笛師と、よほど深い間がらでござろうな」「知らぬ! 存じませぬ!」きっぱりと言って、横を向いた...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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