...小倉の帯の解かれる音...
芥川龍之介 「お富の貞操」
...実はこれを貴君(あなた)に始末して頂こうと思って持って参じましたといって風呂敷包(ふろしきづつ)みを解かれると...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...頭布(サッファ)が解かれると左から右分けにした房々と恰好(かっこう)のいい頭髪があらわれて...
橘外男 「ナリン殿下への回想」
...数学的には資本の稀少性がこの資本の価格に比例せねばならぬことによって解かれる問題である...
レオン・ワルラス Leon Walras 手塚壽郎訳 「純粋経済学要論」
...こうした問題が徹底的に解かれるまでは人間の社会学にもまだどんな大穴が残され忘れられているかもしれないであろう...
寺田寅彦 「柿の種」
...自分の疑問のすべてを解かれるためしはほとんどない...
寺田寅彦 「錯覚数題」
...意識の問題は正当に解かれることが出来る...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...という問題の提出によっては解かれる見込はないであろう...
戸坂潤 「エマヌエル・カント『自然哲学原理』解説」
...この意味に於て机は存在するが机の表象は存在しない(但し表象されたる机は尚或る意味に於て空間的存在ではないかという疑問は一応尤もであるが之は最後に解かれるであろう...
戸坂潤 「空間概念の分析」
...所謂芸術的価値――それが果して真に芸術的な価値を意味し得るかどうかが抑々解かれるべき問題であったのだが――は...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...問題は解かれる可能性を生じるわけだ...
戸坂潤 「生産を目標とする科学」
...お吉は縄を解かれるのを待ち兼ねたように...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...三輪の親分に繩を解かれると...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...外界の實在性といふ如き問題もここから解かれることができる...
三木清 「認識論」
...一斗の酒を呑んだあげく縄を解かれると非常にはしゃぎ出して...
吉川英治 「三国志」
...勝三郎の手から解かれると...
吉川英治 「新書太閤記」
...それで疑いの目も解かれるからであった...
吉川英治 「源頼朝」
...そうしてこれらの問題が解かれることによってのみ彼らが「いかに仏教を理解し信仰したか」の問題もまた解かれるのである...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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