...その無数とも言う可(べ)き仏像がどれもこれも味気ない彫刻である...
高見順 「仏像とパゴダ」
...どのやうに味気ない思ひをして来たかわからない...
太宰治 「お伽草紙」
...味気ない言葉であった...
太宰治 「乞食学生」
...喧嘩をせずにこのまま死んで行くのかも知れないと若いかしらは味気ない思いをしていた...
太宰治 「ロマネスク」
...之に反して不幸なる恋人によれば一切の事物は味気ない...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...やはりこの部落の中で味気ない一生を早く終って...
中里介山 「大菩薩峠」
...三吉が味気ない顔をしてゐるのに気がつくと...
中村地平 「悪夢」
...田舎の味気ない土いじりに...
萩原朔太郎 「日清戦争異聞」
...ああ味気ない人生でございます...
林芙美子 「新版 放浪記」
...味気ないものばかりだが生卵子で流し込む...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...味気ない日をおくるばかりだ...
正岡容 「寄席」
...味気ない所であることをさらにこの僧からお教えられになって...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...そして戯談といふものが言つたあとでいかに味気ないものであるかに...
室生犀星 「俳句は老人文学ではない」
...おお何とそれはばからしく味気ない馴れ合いであろう!われは死せる獅子の髯(ひげ)を抜くことを欲せず...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...わたしにとって味気ない...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...味気ない話だ...
山川方夫 「お守り」
...味気ない安堵の佗びしさのまま笑い出した...
横光利一 「旅愁」
...私たちがもそもそと味気ない夕食を済ましてしまっても...
蘭郁二郎 「※[#「氓のへん/(虫+虫)」、第3水準1-91-58]の囁き」
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