...世間の寡婦たちがつまらない貞操観に囚はれて味気ないさびしい空虚な日を送りながら果敢(はか)ない習俗的な道徳心にわづかになぐさめられてゐる気の毒さを――...
伊藤野枝 「貞操に就いての雑感」
...自分たちは味気ない表情を見交した...
武田麟太郎 「現代詩」
...味気ないものに思われました...
太宰治 「トカトントン」
...などと言われるのは味気ないものである...
太宰治 「メリイクリスマス」
...味気ない気持で妻がいとおしげに梳(くしけ)ずってやっていたのも...
徳田秋声 「仮装人物」
...科学的ではあるが味気ないものとしてしまい...
中井正一 「美学入門」
...ほんとに味気ない生活だった...
萩原朔太郎 「ウォーソン夫人の黒猫」
...×××××を時雨のやうに味気ないものだとは云はせないで...
林芙美子 「朝夕」
...ても味気ないお芙美さん……...
林芙美子 「新版 放浪記」
...ああ味気ない人生でございます...
林芙美子 「新版 放浪記」
...味気ない世の中だ...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...この作家は味気ないが...
牧野信一 「会話一片」
...味気ないこととあなたは思うでしょう...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...何年もお逢(あ)いすることのできなかったほど寂しく思われますのも味気ないことでございます...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...事に触れて見えた味気ないという気持ちの哀れであった中にも...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...味気ない安堵の佗びしさのまま笑い出した...
横光利一 「旅愁」
...一しょに寝てさえ何となく味気ないやらぎこちなくて...
吉川英治 「新・水滸伝」
...明けても暮れても霧が住居(すまい)じゃ」「味気ないと思うのか」「人間だからな」「それに克(か)つのが修行だ」「時々...
吉川英治 「親鸞」
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