...大学を外にしては日本では他の図書館或は蒐集家の文庫に此稀覯書を発見し得る乎怎う乎...
内田魯庵 「灰燼十万巻」
...我々が外国古文学又は特殊の書籍又は稀覯書等に就て知らんとするに方って普通の目録や書籍歴史では決して得られない知識を探り得られる是等の含蓄多き貴重なる書目の滅亡は真に悲むべきであった...
内田魯庵 「灰燼十万巻」
...そしてこの小説は自分が秘蔵してゐる長崎耶蘇教会出版の『れげんだ・おれあ』といふ西教徒(せいけうと)が勇猛精進の事蹟を書きとめた稀覯書(きこうしよ)から材料を取つたものだ...
薄田泣菫 「茶話」
...「おしめ本」と相俟(ま)って稀覯書中の重鎮である...
辰野隆 「愛書癖」
...其男は金をかけずに稀覯書を蒐めるのに妙を得ていた...
辰野隆 「愛書癖」
...然るに不図(ふと)気が付くと何時(いつ)の間にか、一冊の稀覯書が、心覚えをして置いた書架から無くなっている...
辰野隆 「愛書癖」
...珍本、稀覯書、豪華版に対しては頗る冷淡であると言ふよりも寧ろ昔日の熱がさめてしまつたのである...
辰野隆 「書狼書豚」
...仏蘭西の稀覯書二百五十余種を翻刻して...
辰野隆 「書狼書豚」
...わたくしの眼には稀覯(きこう)の古書よりも寧(むし)ろ尊くまた懐しく見える...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...稀覯とも称すべきこのような美しい風景だった...
久生十蘭 「魔都」
...芥川さんは「この本こそ手に入れば稀覯書である」と云つてその Quarto 版の「かげ草」を欲しがつてゐられる...
堀辰雄 「本のこと」
...また今日の試みに当っては美濃口時次郎教授及び東京商大図書館の御配慮によって希覯図書を接見するの便宜を与えられた...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...世界希覯の多種の貴重生物をして身を竄(かく)し胤を留むるに処なからしめて...
南方熊楠 「十二支考」
...立どころに希覯(きこう)の書万巻を致さむことも...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...希覯(きこう)の書数千巻を蔵するに至候...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...絵画などを総覧的に編集した奇特な“図書解題”で私も未見な稀覯本(きこうぼん)であった...
吉川英治 「随筆 私本太平記」
...しかしこういう稀覯本(きこうぼん)になると...
吉川英治 「随筆 新平家」
...周知されていた私の読書傾向によって刺激されたものだった――稀覯書の閲覧を秘密裡に図書館に請求することはできないからだ...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「時間からの影」
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