...「お山行」と共に長い親しみ深い威容であつた...
安倍能成 「初旅の残像」
...恰度「大きな」一日の思出が、太陽の照らさぬ氷河から吹く夜風が舌に与える清冽な「石に似た」味に、前方にある、あるいは私が手にぶら下げたランタンの、焦げた金具と蝋燭脂の、親しみ深い、頭痛を起させるような香とが混じり合ったものであるように...
石川欣一 「山を思う」
...又 Basic の讀書用として英米人に親しみ深い更に250個の熟語(これも850語を組合せて出來たもの)がThe Basic Wordsに**印を附して示してある...
高田力 「ベーシック英語」
...私にはこの時ほど懐かしく親しみ深いものに感じられたことはなかったのであった...
橘外男 「逗子物語」
...此の河原町を一種親しみ深い快い様子に見せてゐる...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...近づく徳次に向つて親しみ深い微笑を浮かべてゐた...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...やや常軌を逸したきわめて親しみ深い活発なお人よしだったからである...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...雀(すずめ)がさえずってる親しみ深い小さな木を...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...親しみ深い挨拶でも送っているように...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...何人かの親しみ深い政治家の一人といえるだろう...
野村胡堂 「随筆銭形平次」
...親しみ深い庶民的な趣です...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...光源氏なぞより僕には親しみ深いやうな氣がされます...
堀辰雄 「更級日記など」
...その林のすべてのものが不意に私には何か前から親しみ深いもののやうに思へ出した...
堀辰雄 「生者と死者」
...いつお帰んなすつたよう?」年寄は年寄らしい親しみ深い眼を挙げて私を見上げました...
牧野信一 「砂浜」
...そして私はどちらかといふといつも少年に親しみ深い方なので...
牧野信一 「創作生活にて」
...あの親しみ深い老人のそれにかえっていた...
山川方夫 「博士の目」
...何かしら親しみ深いものがある...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...中で最も親しみ深いそれを感ずるのは樹木を見る時である...
若山牧水 「樹木とその葉」
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