...博士がどんな挙動(きょどう)をするかをしばらく見定めたいと思ったので...
海野十三 「金属人間」
...彼はその顔を見定める間もなく...
田中貢太郎 「切支丹転び」
...煙の中から突然現れた怪しい男が何者であるかを見定める餘裕(よゆう)もなく...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...幾何学を総合的に取り扱って分類するにはそれ故各々の幾何学の基礎に如何なる公理が横たわっているかを見定めることが最も正当な道であると云わなければならない...
戸坂潤 「幾何学と空間」
...彼女は昌作の方をじっと見定めて...
豊島与志雄 「野ざらし」
...そして、板の臭、壁の臭を嗅いで、さっき、酔った振りをして、見定めておいた、調所の部屋の前まで来て、詰めていた呼吸を少しずつ吐き出した...
直木三十五 「南国太平記」
...人家の軒下や潜門(くぐりもん)の表札に番地を見定めながら...
永井荷風 「ひかげの花」
...あなたの眼でよく見定めていただきましょう...
中里介山 「大菩薩峠」
...四方(あたり)に投げた人影もないのを見定めると...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...梁(はり)の上から見定めて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...火元を見定める隙もなく...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...猫がどこから這入ってくるのかを見定めるため...
萩原朔太郎 「ウォーソン夫人の黒猫」
...自分はどこまで進んでゆけるのかを見定めるすべを彼女は知っていた...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...間もなく仲間の群と一緒になつて何れが今おくれた鳥なのか見定めがつかなくなります...
牧野信一 「晩春の健康」
...石を運んで行く方角を見定めましたがまだどうも本当に引っぱる気にはなりませんでした...
宮沢賢治 「カイロ団長」
...またはよくよく人影の見えぬときを見定めて...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...よう見定めが附いたのう...
夢野久作 「斬られたさに」
...見定めがつくまいと考え...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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