...家の慘状(みじめさ)を見るに見かねて...
石川啄木 「足跡」
...今のギリシャの悲境を見るに見かねて...
岡倉由三郎 「茶の本」
...氏一人を見かねてとびこんで来た河田(かわだ)軍医と二人で...
鈴木三重吉 「大震火災記」
...法雲寺の繍長老がそれを見かねて...
薄田泣菫 「独楽園」
...かれのぶっとふくれた不気嫌の顔を見かねて...
太宰治 「愛と美について」
...そうしてそれが、やがて大隅君のあの鬱然たる風格の要因にさえなった様子であったが、思いやりの深い山田勇吉君は、或る時、見かねて、松葉を束(たば)にしてそれでもって禿げた部分をつついて刺戟(しげき)すると毛髪が再生して来るそうです、と真顔で進言して、かえって大隅君にぎょろりと睨(にら)まれた事があった...
太宰治 「佳日」
...短慶どののつらい立場を見かねて...
太宰治 「新釈諸国噺」
...にくしみの的になっている有様を見るに見かねて...
太宰治 「新釈諸国噺」
...その様子を見かねて母は...
太宰治 「ろまん燈籠」
...時雄は監督上見るに見かねて...
田山花袋 「蒲団」
...妻が見かねて小さな肩蒲団を作つてくれた...
徳冨盧花 「水汲み」
...連れの女は彼の方を見かねていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...このみじめさを見るに見かねて...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...さすが見るに見かねて...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...松浦肥前が見かねて...
久生十蘭 「ひどい煙」
...見るに見かねて私が口をきいてあげているだけなんだ...
三好十郎 「猿の図」
...見かねてその店の店員が代つて呼び出そうとしてくれたが...
三好十郎 「肌の匂い」
...介三郎が見かねて訊ねてみると...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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